2019年2月17日 広島交響楽団 福山第25回定期演奏会
福山リーデンローズ
1階R22列6番
モーツァルト :歌劇『ドン・ジョバンニ』序曲
リスト :ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調
ブラームス :交響曲第1番ハ短調
指揮 : 小泉 和裕
ピアノ :小川 典子
ホールホワイエに置かれた広響の来期Yearbookを見ると、10回の定期のうち音楽総監督下野達也が3回登場し、ブルックナー5番(5月定期)、矢代秋雄の交響曲(9月定期)、伊福部昭の“ピアノと管弦楽のための協奏風交響曲”(2月定期)と意欲満々のプログラムにくわえ、カンブルランの幻想交響曲(11月定期)、シュトイデの弾き振り(1月)、アルミンクのブラームス(3月定期)と、なかなかに魅力満載ではないか(ああ、これでホールさえ良ければ)
年1度の福山公演は“定期”の冠をつけながら毎度の地方巡業。小泉和裕をブッキングしての今年の演奏も、特段に練習を重ねたとは思えない、恐らく当日午前中のゲネプロのみで、さっとさらった程度のルーティン演奏。演奏し慣れたブラームスの交響曲など、管楽器に少々雑なところも目立ち、ちょっと残念。それでも音響抜群のリーデンローズで聴くオーケストラの響きはやはり素晴らしく、百難隠すといったところだろうか。ただ、やはり日ごろデッドなホールで演奏しているオケがこうした豊かな響きのステージに乗ると、管楽器がとにかく煩い。音量、半分ほどでも良いくらいなのに、といつも思う。
そういえば、昨年の福山定期でも同じような感想を記していた…
(2018年2月18日 福山定期)
初めて実演を聴く円光寺雅彦は、愚直というか、Eテレでよく目にする不器用そうな指揮姿そのままで、そのタクトから引きだされる演奏も杓子定規的で面白みがない。もしかすると、オーケストラともソリストとも当日顔合わせをしただけだろうか。奏者にあれこれ自分の主張を求めないで演奏会を無事こなすことに徹した、ということかもしれない。
〜中略〜
福山定期と称して演奏会を行うなら、是非とも下野達也と一緒に本所地の定期プログラムを福山でも聴かせてくださいな。
Yearbookによると来年26回福山定期も地方巡業モード。下野さん、福山に来てよ、そして真剣勝負の演奏を福山で聴かせてよ、お願い。それともう一つ、事務局様、地方巡業モードの福山公演なら、エンターテインメントに徹してアンコール演奏をお願い。