あーと屋のほぼ大阪クラシック演奏会気まま日記

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2021121日 日本センチュリー交響楽団 第252回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

指揮                    :飯森 範親
ヴァイオリン      :イザベル・ファウスト

 

リゲティ               :ルーマニア協奏曲

バルトーク             :ヴァイオリン協奏曲第2番 

  ――ソリストアンコール  N.マティス:パッサージオ・ロット

J.シュトラウスⅡ       :ワルツ・ポルカ集

『ハンガリー万歳』

『観光列車』

『オーストラリアからの挨拶』

『皇帝円舞曲』

『シャンペン・ポルカ』

『狩』

『雷鳴と電光』

『ドナウのほとりから』

『美しく青きドナウ』

    〜アンコール

『ラデツキー行進曲』

 

第一曲、リゲティから完璧に仕上げてきて ‟さすが日本センチュリー”と唸らせる演奏だったけど、なにより白眉はイザベル・ファウストのヴァイオリン。このソリストを聴くのは、2年前のハーディング・パリ管の来日で、ベートーベンのヴァイオリン協奏曲(サントリーホール)ベルクのヴァイオリン・コンチェルト(ザ・シンフォニーホール)以来2年ぶり。

 

その時のブログを読み返してみると、こんなことを書いている…『イザベル・ファウストの独奏は、どちらかと言うと温かみよりも少々醒めたような音色で、神経質なまでに意識をいきわたらせた終始張り詰めた演奏』…あれ、これベルクじゃなくてベートーベンでの感想なんだけど、今回とだいぶ違うぞ・・・。けっして醒めた音色じゃないし、神経質な音作りなどではまったくない。(記事には書いてないけど)とても線の細い音だったと記憶しているけど、いやいや違うぞ…芯のしっかりした厚みと熱量を感じさせる音だった。う~ん、印象って、まったく変わるもんですね。

 

それにしても難曲に違いない曲を、まったく‟難曲”に感じさせないテクニックは凄い。第2楽章途中の高低2声の掛け合いの箇所、見事に上声から独立した低声音型が舞台後方のオルガン席下の壁に反射しホール空間を伝わって聞こえてくる。2声が完全に独立して耳の届くものだから、てっきりだれかオケのVn奏者が低声部を弾いてるもんだと、ステージの奏者探しをしてしまった(それだけホール音響が優れているということでもある)。

 

2年前の来日と同じ、ちょっと個性的なドレス(?)でステージに登場した時から、もうオーラが出まくり。(たまたま今、手に取っているレコ芸20195月号巻頭に掲載されている当時の来日公演の写真も同じドレスを着ているので間違いなさそう)。イザベラ・ファウストと言えば、このドレス姿といったすり込みができちゃった。

 

ところで後半は・・・・定期ですよ、どうしたいの…って言いたい。なんでワルツやポルカを…とまでは言わないけど、指揮者が衣装着替えたり、小道具持ったり、本場のニューイヤーコンサートをまねしてアンコールで客に手拍子を求めたり…って ≪以下。無言≫

 

20210121_日本センチュリー

20210121_日本センチュリー定期


202117日日本センチュリー交響楽団 豊中名曲シリーズ Vol 14

 

豊中市立文化芸術センター 第ホール

1O35

 

R・シュトラウス        :13管楽器のためのセレナード 変ホ長調

R・シュトラウス        :ホルン協奏曲第1番 変ホ長調

 ―― ソリスト・アンコール  フランツ・シュトラウス:ノクターン

ドヴォルザーク         :交響曲第8番 ト長調

 

指揮            :栗辻 聡

ホルン          :日高 剛

 

あれれ~、年を跨いで7つも書き溜め。小菅優ピアノリサイタル、大フィル_チャイセレⅢ、大フィル_新春名曲、日本センチュリー_豊中名曲、石田泰尚ヴァイオリンリサイタル、日本センチュリー252定期を順次、Evernoteのメモを見ながら備忘禄として・・・

 

新年早々の東京出張から大阪に移動しての今年初のコンサートは、演奏もまだちょっとお屠蘇気分が抜けない感じがしないでもない…。さっとサラって本番ってところ? まっ、大好きなドヴォルザークの8番が今年の聴き始めの曲ということで、難いこと言いっこなし。

20210107_日本センチュリー_豊中シリーズ_1

 

 

20201112日 日本センチュリー交響楽団 第250回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

ベートーヴェン  :歌劇『フィデリオ』 作品72

 

指揮            :飯森 範親

 

フロレスタン    :水野 秀樹

レオノーレ      :木下 美穂子

ロッコ          :山下 浩司

マルテェリーネ  :石橋 栄実

合唱            :日本センチュリー合唱団

 

〜 相変わらずの東奔西走状態が続いており、またもや2週間6公演(ソアレ、ウィーンフィル、横山幸雄、日本センチュリー定期、大阪フィル定期)を書き溜め。関西フィル定期はやむなく行けずじまい。とにかく、備忘メモとしてせめて演奏会の場所・日時と曲名だけは書き留めとかないといけない。あと、散文的にでもなんか書き留めておけば、後々、思い出すことができる…ということで、ほんとザックリと…

 

指揮者もよく全体をコントロールできていたし、オケも好調。第2幕でレオノーレの3番、演奏してほしかったな。歌手では、タイトルロール役が好演。個人的にこのオペラの一番の聴きどころは2幕冒頭、フロレスタンのGott!なんだけど、こちらはちょっと期待が大きすぎたか。

 

ミソをつけたのは、クワイア席に座った囚人の男性合唱。前列上手の一人が、第1幕早々にトイレ(?)に行ってまた戻ってくるなんて、アマチュアといえど‟論外”の一言。ステージマネジャーは、なんでまた彼をクワイア席に戻すんでしょうね?また眼下で歌手が歌い、その真上には字幕が表示されているというのに、数分おきに頭髪に手をやる人がいて、とにかく目障りで感興をそこなうこと著しい。

 

閑話休題

来期の定期は、とうとう名曲コンサートになってしまいましたね。しかも公演日の曜日が固定していないなんて…。残念だけど、定期会員の更新はしないことにしました。

20201112_日本センチュリー_定期_1

20201112_日本センチュリー_定期_2


20201023日 日本センチュリー交響楽団 ハイドンマラソン第21 

ザ・シンフォニーホール

定期会員席 

 

指揮                    : 飯森 範親

トロンボーン           : 玉木 優

 

ハイドン        :交響曲第40番 へ長調

L モーツァルト :トロンボーン協奏曲 ニ長調

  ―- アンコール  バーンスタイン :ミッピー2世のためのエレジー

ハイドン        :交響曲第34番 ニ短調

ハイドン        :交響曲第34番 ニ短調

 

 

ー読響大阪定期、日本センチュリーハイドンマラソン、土井緑ピアノリサイタル、大阪フィルマチネと、いつものようにため込んでしまった。時間作ってサクッと書きます。-

 

編成が小さくなればなるほどコンサートマスターの存在って大きいんだなぁ、ってのが前回8月(第20回)、そして今回と聴いて真っ先に思ったこと。これって、昨年までのいずみホールでは、気づかなかったことかもしれない。トロンボーンのソロ奏者、達者だけど、もうすこし色気というかニュアンスが欲しかったな。

 

それよりもビックニュースが・・・

ウィーンフィルが来日する! 

春に、びわ湖ホールの黄昏の公演中止で浮いたお金で、そのまま4月に購入済み。おおっ、来てくれるか~ぁ。信じられない!

 

=フェスティバルホール ホームページより

【公演開催につきまして】
本公演の招聘元であるサントリーホールから、来日確定の連絡がありました。
これにより116日(金)に予定しています「ワレリー・ゲルギエフ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」大阪公演の開催が決定いたしましたことをご案内いたします。
開催決定までお待たせしまして、誠に申し訳ございません。
何卒ご理解をたまわりますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 20201023_日本センチュリー_ハイドンマラソン

20201015日 日本センチュリー交響楽団 第249回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

指揮            :川瀬 健太郎

ヴァイオリン    :郷古 廉

 

ベートーベン    :ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61

  ~アンコール  :イザイ 無伴奏ヴァイオリンソナタ第2   

ドヴォルザーク  :交響曲第9番『新世界より』

 

プラジャークSQのベートーベン後期全曲ティクルス(フェニックスホール)に行く予定だったのに、当然ながら公演キャンセル。当初のいつもながらの名曲コンサート然としたものから、またどうして地方巡業用のプログラムへの変更か?とかなり白け気分だったけど、いやどうして、川瀬健太郎のドヴォルザーク、面白かった。

 

‶新世界より”は8月にサントリーホールで角田鋼亮指揮、読響での演奏を聴いたばかり。その時の角田鋼亮の読響の実力に預けた演奏を思うと、同世代の川瀬健太郎(といっても、川瀬健太郎が頭一つ…以上か…抜きん出てる)の指揮は、ず~っと面白い。若手ならこれくらい徹底的に自己主張に徹しなきゃね。ほんと、至る所で耳慣れた従来演奏と異なった音や響き、そしてアプローチがあり新鮮だったし、終楽章の‶東欧らしく”なんてご託は関係なしに情熱的なまでに突き進む推進力は、川瀬健太郎の魅力そのもの。演奏会直前の白け気分なんなか完全に吹っ飛びましたよ。

 

ただ一つだけ、終楽章のシンバルは8月の読響の勝ち。片方のエッジをもう片方の内側に弧を描くようにあてた出したシャ~~ンの音は今まで聴いた(観た)なかでの最高点。対してこの日は、音に芯が無くシャシャ~~ンで65点。(マレット使ったら0点です《笑》)

 

ベートーベンのコンチェルトは、いつもの通り寝落ち。今回は2楽章冒頭まで持っただけよかったかも。この曲聴くにはシンフォニーホールでもまだ、器が大きすぎる。いずみホールで聴きたい。

20201015_日本センチュリー_定期 プログラム

202087日 日本センチュリー交響楽団 ハイドンマラソン第20 

ザ・シンフォニーホール

F22番  定期会員席からの振り替え

 

指揮                    : 飯森 範親

ファゴット             : 安井 悠陽

 

ハイドン               :交響曲第33番 ハ長調

ジョリヴェ              :ファゴット協奏曲

ハイドン               :交響曲第36番 変ホ長調

ハイドン               :交響曲第48番 ハ長調『マリア・テレージア』

 

前回6月の第19回演奏会を見送ったので、今回が会場をザ・シンフォニーホールに移しての初めてのハイドンマラソン。コロナ禍が収まりをみせないなか、こうして週一度のペースでオーケストラの生演奏を聴けることはとてもありがたいこと。

 

う~ん、でも正直なところちょっと…ガッカリかな。4年間、いずみホールで磨き上げてきたはずの演奏バランスが、この日はなぜか聴けなかった。洒脱なハイドンの音楽を全身で発散させるかのような一貫したアプローチが、1st Vnに限って、まったく感じられない。席は平土間前方のほぼ中央で、この編成での演奏を聴くにはベストな場所のはずなのに。どうにも座りが悪いというか、ハイドンの音楽をいままでのように楽しめない。昨年までの、いずみホールでのハイドンはもう聴けないのだろうか。このまま、あと2回続くようだと、来期の定期会員継続、考えちゃうなぁ。

 

ジョリヴェのファゴット協奏曲は面白い曲ではあったけど、同時に独奏楽器としての限界を感じずにはいられなかった、不遜にも ‟素材や構成はよくできているのだから、もし独奏楽器をチェロに変えたら、ダイナミズムと音色の変化が加わって、より聴き映えのする作品になるんじゃないの" などと思いながら聴いておりました。

 

 20200809_日本センチュリー_ハイドンマラソン!


2020
79日 日本センチュリー交響楽団 第247回定期 

ザ・シンフォニーホール

1L列 (定期会員席からの振り替え)

 

指揮                    : 秋山和慶

チェロ                 : 佐藤晴真

 

ウェーバー                     :歌劇『オベロン』序曲

ショスタコーヴィチ             :チェロ協奏曲 第2番 ト長調

―― アンコール                 カタロニア民謡《鳥の歌》

メンデルスゾーン               :交響曲第3番 『スコットランド』

 

4か月ぶりのコンサートは、日本センチュリーの魅力を堪能できるプログラム。金管群のコントロールされた音量、柔らかな木管群と弦とのバランスの見事なこと。やはり日本センチュリーは抜群に上手い! バルコニー席にお座りの耳の肥えた友人のブログ記事によると、ウェーバーでブラスが大きくて弦をかき消してしまってた、とのこと。私の席(1L列)では完璧に聴こえたのだとすれば、やはりホールの持つ特性を認識したうえで、ホール中央位置で最良の響きとなるように調整された演奏だったということか。日本センチュリーの高機能オケの本領発揮、というところなのだろう。

 

演奏会開始にあたり事務局から “曲目変更のお詫び” のアナウンスがあってもピンとこなかったけど、あとでその友人からメールで教えてもらったところでは、後プロがチャイコフスキーの4番から変更された、とのこと。お金払ってまで聴きに行きたいとは思わない最右翼からスコットランドへの変更とは、まったくラッキーの一言、知らないまま演奏会に臨んで良かったぁ。それにしても、パンフレットの曲目紹介も差し替えされていたし、ホール入り口では新しいチラシのカラーコピーが配布されていたりと、事務局も大変な手間を要した御様子。パンフレット記載の定期会員一覧からなぜか自分の名前が消えていたのはご愛敬。

 

ただし(最後に辛口…ですよ)、そのスコットランドの演奏は特段に刺激的でもロマン派としての魅力を垣間見せることもなく、淡々として凡庸で退屈だった。ソロ・アンコールの鳥の歌、よかったなあ。冒頭のピアノ伴奏での右手のトリルのところ、ぞくっときました。

《閑話休題》

本ブログをご覧の皆様へー

コンサート中止・延期となった4ヶ月もの間、勤務先の社員全員にリモートワークを命じた上で、オフィスで1人、仕事をしながら朝から夜遅くまでアクティブスピーカー音量マックスでクラシック音楽(ほぼ、ワーグナーの楽劇ばかり)を聴き続けていましたが《笑》、いよいよコンサート鑑賞の再開です。

3月27日以降、ブログ記事を全くアップしないにもかかわらず、時に100を超えるページ閲覧をいただく日もあり、大変恐縮です。ブログタイトル通り、気ままに (でも、聴いた演奏会は漏れなく) やってまいりますので、どうかご贔屓にお願いいたします。 

 
20200709_日本センチュリー_247回_ 1

20200709_日本センチュリー_247回

2020130日 日本センチュリー交響楽団 第242回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

指揮            :小泉 和裕

 

シューマン      :交響曲第1番 変ロ長調 作品38『春』

フランク        :交響曲 ニ短調 

 

小泉和裕の指揮するシューマンと言えば、一昨年11月の大阪フィル第523回定期の第2での各パートの音量・音色に神経をいきわたらせた全体に抑制のきいた演奏だったと記憶している。それ故に今回の“春”も同様な音楽を想像し期待していたものの、あに図らんや、オーケストラを開放的に鳴らした演奏。日ごろ、この210型のオーケストラが後期ロマン派のオーケストラ作品を演奏するときのようなパワー全開のいつものサウンドで、私が期待していたシューマン像とちょっと違うな、と思いながら聴いていいた。

 

一方で後プロのフランクは、そうしたアプローチが見事にハマった、快演。このオーケストラの特徴である明るめの音で、いつもながら思いっきり鳴りながらもしっかりと均整が保たれていてうるさくならない。フランクのニ短調交響曲って、ほんと何時ぶりだろう。こんな魅力的な曲だったっけ。

 

 
20200130_日本センチュリー定期

20200130_日本センチュリー定期_1

20191122日 日本センチュリー交響楽団 いずみ定期第43

 

いずみホール

1階 定期会員席

 

ハイドン        : 交響曲第28番 ホ長調

ハイドン        : 交響曲第51番 イ長調

アルチェニアン  : トランペット協奏曲

  ―― アンコール  武満徹 :径

 

 

指揮               : 飯森 範親

トランペット      : ラインホルト・フリードリッヒ

 

5月の第41回がデュトアの大阪フィル定期2日目と、そして8月の第42回が阪神・広島戦(京セラ・ドーム)と重なったことで定期チケットを友人に譲っていたので、実に1年ぶりのハイドンマラソン。トランペットの神様が登場するこの日は、絶対に聴かなければならない。ラインホルト・フリードリッヒの見た目の貫禄は、2年前のルツェルン祝祭の京都公演の時以上で、その音は変わらずの神々しい。いとも軽々と自然に吹く姿にずっと見とれていた。

 

そんなトランペットの神様を迎えたコンサートだけに、第51番でホルンの超難度フレーズをトランペット(コルネット?)に吹かせたのは、全曲録音に挑んでいるだけに残念。前後のフレーズとの連続性が失われて、しかもその箇所だけ音色が明らかに変わってしまう。録音では後からどうにでも調整できるのだろうか。

 

会食の予定があり、最後の91番を聴かずに会場を後にした。

 
20191122_日本センチュリー_ハイドン



20191024日 日本センチュリー交響楽団 第239回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

指揮            :飯森 範親

ソプラノ        :石橋 栄実

バス・バリトン  :平野 平

合唱            :ザ・カレッジ・オペラハウス合唱団、日本センチュリー合唱団

 

団 伊玖磨      :飛天繚乱

ブラームス      ;ドイツ・レクイエム 作品45

 

ウィーンからこの演奏会のために招聘した平野平の歌唱は良しとして、ソプラノ・ソロは高音部ばかりが強調されたスキャットかパレストリーナを聴いているみたい。またプロ・アマ混成の合唱は声が濁りすぎていただけない。各パート10名のザ・カレッジ・オペラハウス合唱団に対して、ソプラノ14名に対してバスがわずか4名のアマチュアが混ざった状態で完成度を追求するのは無理がある。通常、合唱付きオケ作品を振るとき巧みにオーケストラと合唱とで指揮を振り分けるものだけど(たとえば東混の正指揮者でもある山田和樹など、指揮をする後ろ姿を観ていてもその巧みさにほれぼれする)、どうも飯森範親はオケも合唱も同じにように振っている(ように見える)。そんなこんなで合唱がオケに合わないし、3楽章のフーガでは、もうあたふたしてしまい聴いていて辛くなってきた。

 

日本センチュリーはコアメンバーによる210型の中型オケとして古典派からロマン派初期の作品を演奏するときにこそ、その実力を発揮できると常々思っている(毎度、同じことをブログに書いてますね)。でも、実際はブルックナー・マーラーから、今夜のようにドイツ・レクイエムといった合唱付き作品まで定期プログラムに置いてくる。すべて飯森範親の指揮であることを思えば、きっとご本人の強い意向なのだろう。プレトークで、ドイツ語歌詞・発音の蘊蓄とか、“この作品はドイツで何度も振った…”といった自慢話にすぎる話を聞かされるより、一切のバイアス無しで演奏に向かいたいもの(こちらも、毎度同じことをブログに書いてますね)。

 
20191024_日本センチュリー定期‗

2019107  七吹神喇叭倶楽部演奏会 其の六 大阪フィルハーモニー会館

 

 

大阪フィルハーモニー会館

 

徳永洋明             :祝祭ファンファーレ ~令和を記念して~

追栄祥               4本のトランペットのための3つの小品

ムチンスキー         :トランペット三重奏 作品11-1

プレスティ           5本のトランペットのための組曲

団伊玖磨             :祝典行進曲 (D. シロズヴィッチ編)

津堅直弘             :胃腸薬の主題による4つの変奏曲

ロッシーニ           :猫の二重奏

ガーシュウィン       :パリのアメリカ人(山崎恒太朗編)

 ―― アンコール

       ひょっこりひょうたん島

       宝島

 

篠崎 孝      大阪フィル

小曲 俊之    日本センチュリー

白水 大介    関西フィル 

徳田 友希    大阪交響楽団

西馬 健史    京都交響楽団

稲垣 路子    京都交響楽団

神代 修      大阪教育大学

 

中桐 綾奈    ピアノ

 

年一回のペースで開催の関西プロオケのトランペット奏者を中心としたアンサンブルで、会場は大阪フィルの拠点である大阪フィルハーモニー会館。ここを訪れるのは20172月の『世界における我が国オーケストラのポジション』以来の2度目。

 

メンバーが所属するオーケストラ演奏会で盛んにチラシが折り込まれていた割には、チケットが購入できるのは梅田の楽器店2か所のみ。私のような大阪非在住の一音楽ファンには全く困ったもので、西梅田の勤務先から楽器店まで徒歩で往復1時間以上もかけてチケットをやっとで購入。あんなにチラシをバラまいて宣伝するなら、もう少しチケット購入のハードルさげてくれないかなぁ、と思いつつ会場の大阪フィルハーモニー会館へ向かうと、まあネ、ある程度予想はしていたけど、観客は大阪市内のブラバンの生徒がほとんどで、しかも当日券での入場が余裕で可能だったみたい。

 

少々期待を持ちすぎたのかもしれないけど、全体に余暇的アンサンブルの延長のような演奏。前半の4曲は聴き進むうちに飽きてくるし、ピアノ伴奏を加えた後半のメイン曲“パリのアメリカ人”も、特段にスリリングさもなく、達者なオケメンバーによる、クラシック音楽流儀の型にハマった演奏、っといった感じ。せっかくだから、自由にジャジーにやればきっともっと面白いのに…。

本来、チューバやユーホニウム・ホルンが担う中低音域をピアノが請け負った上に、ちょっとしたオブリガードまで右手がこなしてしまうと、7本のラッパの音が厚いばかりで(勿論ピッコロとバストランペットを加えて音域を広げるにしても)面白みがそがれたのではと思うのだけど、どうだろう。

アンコール2曲目で演奏された宝島が一番面白かったかな。

 

 20191007_七吹神

2019926日 日本センチュリー交響楽団 第238回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

ピアノと指揮          :シュテファン・ヴラダー

 

バルトーク      :喜歌劇『詩人と農夫』序曲

モーツァルト    :ピアノ協奏曲第23番 イ長調K488

  --- アンコール  リスト :コンソレーション第3番『慰め』変二長調

ベートーベン    :交響曲第7番 イ長調 作品92

 

今年初め、定期会員の継続申し込み期限ぎりぎりまで悩ませたのが、今回のプログラム。日本センチュリーなら当日の会場販売でも良席が購入できるし、よりによって秋シーズン開幕の9月定期にまるで実家のある地方都市の巡業公演のような集客最優先のようなプログラムをもってこなくても、といささか憤慨したもの。結局、シュテファン・ヴラダーのモーツァルト弾きぶりが聴けることで、納得して会員継続した。

 

当然ながら、お目当てはシュテファン・ヴラダーのピアノ。これはほんと絶品だった。第1楽章の途中、指揮に意識が向いすぎてソロ・ピアノのパッセージ最後が一瞬、ほんの僅かだけ緊張を欠いたように感じられたことを除けば、弾き振りをすることでピアノソロとオーケストラの意思統一がダイレクトにできることを示す、お手本のような演奏だった。

 

オッたまげたのはあとプロのベートーベン。強烈なパッションをつぎ込んだまま、疾風のように突き進んだ演奏。第1楽章の繰り返しをしたうえで第2楽章が終わった時点で20分経過だったので、やはりかなりハイテンポだったはず。それでもオーケストラが全くバタつくどころか、余裕さえ感じさせるのはたいしたもの。シュテファン・ヴラダーとの契約・曲目選定の時点で、事務局に“このテンポで振りたいけどオタク、こなせます?”と事前確認があったりして。もし練習に際して、日本センチュリーにその実力が伴わない、となったらどうなっていたんだろう…。

 

毎度書くけど、日本センチュリーはチェンバーオーケストラに徹してほしな。ブルックナーやマーラーではなく、コアメンバー(2菅10型)で今日のような演奏をこれからも聴きたい。

 

20190926_日本センチュリー定期_


2019731  ザ・シンフォニーホール・ストリング・クインテット  ワキタ コルディアホール

 

ワキタ コルディアホール(旧 イシハラホール)

A9

 

モーツァルト    :アイネクライネナハトムジーク ト長調 K525

貴志康一        :『日本組曲』より“花見”、"月”、"竹取物語”(恩地孝幸編)

渡邊崇          Color Singing 〔委託作品〕

ドヴォルザーク  : 弦楽5重奏曲 第2番 ト長調 作品77

 

――アンコール  モーツァルト :ディベルティメント第1" アンダンテ

 

クインテットメンバー

1stVn   田野倉 雅秋   大阪フィル首席コンマス

2ndVn   岡本 伸一郎   大阪交響楽団アソシエイトコンマス

Va      木下 雄介      大阪フィル首席奏者

Vc      北口 大輔      日本センチュリー首席奏者

Cb      村田 和幸    日本センチュリー首席奏者

 

開演に先立ち、今年春からホールオーナーとなった企業のオーナー社長、クインテットの生みの親であるザ・シンフォニーホールのゼネラル・マネージャー、そして田野倉雅秋による鼎談あり。毎度のこと、コンサート前のおしゃべりはいいから早く演奏を音楽聴かせてよ”と思う。これから演奏される曲とは関係ない話しが20分ほど続いて開演時間を10分ほど経過し、この日をもって大阪フィルと名フィルとのコンマス契約を終え日フィルのコンマスに就任した以降の活動に話題が移ったところで、プレトーク打ち切り。

 

要の田野倉さんが大阪を離れたら、他のザ・シンフォニーホール座付き弦楽アンサンブル、弦楽4四重奏と同様、こちらも自然消滅かな。鼎談のなかでザ・シンフォニーホールのゼネラル・マネージャーから“これからも大学の後輩の貴殿と・・・”と盛んに秋波を送っていたように思えたのだけど、どうなんでしょう。過去5回、終演時に必ずステージ上から田野倉さん自らマイクを持って次回コンサートの案内を行ってきたものの、この日はそれも無し。特殊な編成故の手探り状態の第1回から、この日のように充実した演奏を聴かせてくれるまでになったのに、まったくもって残念な限り。アンコールの後、全員が舞台に引っ込む際に田野倉さんが他メンバー4人と握手を交わしたのを見て、少々感傷的になってしまった。

 

1回 2017621

2回 2017928

3回 201831

第4回 901893

5回 2019318

 
20190731_ ザ・シンフォニーホール・ストリング・カ

 20190731_ ザ・シンフォニーホール・ストリング・カル



2019618日 松浦奈々 ベートーベン ヴァイオリンソナタ全曲ツィクルス 第3回 

 

ザ・フェニックスホール

1階C19

 

ヴァイオリン           :松浦 奈々

ピアノ                 :須関 裕子

 

ベートーベン          ヴァイオリンソナタ第4番 イ短調

                       ヴァイオリンソナタ第9番 イ長調 『クロイツェル』

                       ヴァイオリンソナタ第10番 ト長調            

  ―  アンコール            ロンド

 

大変満足度の高いコンサートだった。特に休憩を挟んで演奏された最後の10番ソナタの集中度はすばらしい。松浦奈々の音程が終始、おどろくほど正確である。そして二人の奏者の呼吸が見事に一致していた。収録用のマイクがステージ中央の高い位置に置かれていたので、録音のバランス取りの都合だったのだろうか、松浦奈々がピアニストの真横に立って演奏したことも良かったのかもしれない。

 

実のところ過去2回の演奏会を通じて、特段に個性的な音色や過度なダイナミズムをもたせることなく、また古典主義を追求するとか、ロマンティシズムを過度に表に出すといった表現の振幅を感じさせない中庸な演奏スタイルを、ついつい凡庸と捉えてしまっていた。特に、2回最後に聴いたアンコール曲〝ロマンス”でのピアノ伴奏のキマジメさがそれを印象付けてしまっていた。

 

中期の傑作〝クロイツェル”と唯一の後期作品10番をプログラムしたこの日のツィクルス最終第3回がどのようなものになるのか、すこし身構えて臨んだ演奏会だったけど、結果は冒頭に記したとおり。充実の最終回で見事ツィクルスを終えた松浦奈々に大きな拍手!


松浦奈々_バッハ無伴奏_20190204

 

2019613日 日本センチュリー交響楽団 第236回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

指揮          :ヤーノシュ・コヴァーチュ

ピアノ          :ガーボル・ファルカシュ

 

バルトーク      :舞踏組曲 BB86a

リスト          :ハンガリー狂詩曲 第2 S.244

リスト          :ハンガリー幻想曲 S,123

  --- アンコール  ショパン :〝春”ト短調Op74-2

バルトーク      :弦楽器、打楽器、チェレスタのための音楽 BB 114

 

日ごろこのブログに書いているとおり、ゲンダイオンガクはからっきしで、音楽史において鑑賞の対象として捉えられるのはバルトークあたりまでが限界。いささか名曲演奏会のようなラインナップが続く今期の日本センチュリー定期で、この日は滅多に生演奏を聴けない〝弦チェレ”※をメインに据えた魅力的なプログラミングで、とても楽しみにしていた。

 

ヤーノシュ・コヴァーチュの演奏解釈は意外なほど中庸で、中間2曲のリストはもっと民族色豊かなコテコテのお国もの演奏を想像していただけに、少々拍子抜けしたというのが正直なところ。他方で、バルトークの〝弦チェレ”※ は最初にこの曲を知ったカラヤン・ベルリンフィルのLP盤の醒めた厳しい曲のイメージからは離れ、ほのかな暖かみを感じさせる不思議な音楽体験だった。

 

※ 日ごろからマラ6やらシベ2などといった珍妙な曲名の省略は〝私クラシック音楽マニアです”とのスノッブ臭を感じてしまい、どうにも好きになれない。でも、さすがにこの曲名は語るに長すぎる。

 

 
日本センチュリー‗定期‗20190613


2019516日 日本センチュリー交響楽団 第235回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

指揮          :高関 健

ヴァイオリン    :竹添 恭子

 

藤倉 大               :シークレット・フォレスト

バーバー               :ヴァイオリン協奏曲

  ― アンコール J.S.バッハ : 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 

                                  ガボット

ドヴォルジャーク       :交響曲第6番 ニ長調

 

この一月ほどは、いつにも増しての〝東へ西へ”状態で、毎朝目覚める度に〝え~っと、俺は今どこにいるんだっけ?”とベッドのなかで天井を見つめながら居所確認をするのが日課のようになっている。特にこの1週間は東奔西走だったので、ワークライフバランスのためにもこの日の演奏会を心待ちにしていた。精神バランスを維持するには音楽の生演奏を聴くのが一番。ああっ、それなのに…。

 

〝ゲンダイオンガク”なるジャンルは基本的に馴染めない。それでも先月の大阪フィル定期で聴いた藤倉大の作品が予想に反して面白かったし、題名からヒーリング音楽的なイメージを勝手に抱いていた。ところが開始早々から耳に聞こえてきたのは生理的にまったく受け付けない不快極まりない音の塊り。日本センチュリーの奏者には、誠に申し訳のないことだけど、私には20分もの時間は精神的苦痛でしかなかった。許されることなら無礼を承知で席を立って逃げ出したかった。さすがにファゴットソロの傍から、席を立って外に出るわけにはいかない。やはり、どうにも現代音楽は生理的に受けつけない。(〝音楽”とは呼びたくない)

 

精神的なリハビリテーションの時間を持つことなく聴いた次のヴァイオリン・コンチェルトも、心理的に両耳に蓋を被せたままだったのでなんの印象もなし。こちらもまたソリストとオーケストラ奏者に申し訳の無い限り。兎に角、ひたすら途中休憩を待ちわびていた。後半のドヴォルジャークのシンフォニーについても、感想はパス。1曲目の精神的ストレスはかなりのもので休憩時間20分は足りなかったみたい。今思うと、意を決して〝聞かない選択”をしてホールを出ればよかったかもしれない。

 

 
日本センチュリー‗定期‗パネル‗20190516


日本センチュリー‗定期‗20190516

2019年4月22日 松浦奈々 ベートーベン ヴァイオリンソナタ全曲ツィクルス 第2回 

 

ザ・フェニックスホール

1階C

 

ヴァイオリン           :松浦 奈々

ピアノ                 :須関 裕子

 

ベートーベン          ヴァイオリンソナタ第6番 イ長調

                       ヴァイオリンソナタ第7番 ハ短調

                       ヴァイオリンソナタ第8番 ト長調             

  ―  アンコール            ロマンス第2番 へ長調

 

日本センチュリー交響楽団のコンサートミストレス、松浦奈々のヴァイオリンソナタ全曲ツィクルス第2回目。ほぼ完売だった前回に比べ、今回は6割ほどの入り。ベートーベンの作品といえば日ごろコンサートでよく聞く九つの交響曲と五つのピアノ(あとヴァイオリンも…か)協奏曲くらいで、その他の作品はまず積極的に聴くことがない。こうしてヴァイオリンソナタ全曲を順に聴き通していける機会はなかなかありがたいもの。

 

松浦奈々のヴァイオリンはとても中庸で、特段に美音であったり個性的な音色ではなく、またダイナミズムや技巧的といったソロ・ヴァイオリニストのような強い個性を発散させることがない。大概、オーケストラのコンマスによるソロリサイタルを聴くとき、ここぞとばかりにヴァイオリニストとしての個性を猛烈に主張してくるものだけど、松浦奈々に関しては、前回の第1回、そして今回とほとんど感じさせない。勿論、それは好悪でなないのだけど、少なくとも演奏を聴いていて〝疲れる”ことはない。

 

日本センチュリーの定期会員として、是非応援したい気持ちも兼ねてツィクルス全3回を聴く予定。果して傑作"クロイツェル・ソナタ”の演奏はどうなのだろうか。前回、今回と通じて、共通に感じるところがあるけど、それは最終第3回の演奏を聴いてからにしようと思う。

 
松浦奈々_バッハ無伴奏_20190204

2019420日 4オケ・スペシャル ~佐渡裕&4楽団合同オーケストラ~  『大阪4大オーケストラの饗宴』特別企画

 

フェスティバルホール

2階1列15番

 

指揮                    :佐渡 裕

オーケストラ            4楽団合同オーケストラ

                          大阪交響楽団

                          大阪フィルハーモニー管弦楽団

                          関西フィルハーモニー管弦楽団

                          日本センチュリー交響楽団

 

ホルスト               :組曲『惑星』

                         コンサートマスター 森下幸路

R・シュトラウス       :アルプス交響曲

                         コンサートマスター 田野倉雅秋

                         

プレイベンド

團伊玖磨        :大阪国際フェスティバルホール開幕式のためのファンファーレ

                  ブラス・アンサンブル

サン=サーンス  :死の舞踏(エドガー・ガーティン編)

                  森下幸路、岩谷祐之、林七奈、須山鴨大

 

4年前の第一回を聴いた以降プログラミングに魅力がなくなったこともあり、まったく興味を引かれなくなったこの大阪らしいイベントも、今年は聴き逃せない。例年この週末明けから長期出張が入るので、出張準備のための週末大阪滞在を見越して、発売早々にチケットを購入していた。フェスティバルホール2階最前列で聴く巨大オーケストラは壮観で、音圧も物凄く、演奏を十分に楽しんだ。アルプスシンフォニーの “頂上にて”直前の1番トランペットの跳躍音型や、"終末”のオルガンコーラルに重なる1番ホルン(さすが大阪フィルの高橋将純)など、金管の超難所もすべて見事に決まり、痛快な限り。

 

エンディングにしたがってホール後方に尾を引くように消えていく海王星の合唱は、てっきりPAを使っていると思って聴いていた。舞台袖ではなく客席後方のロビーで歌い、ドアの開け閉めのタイミングを調整して効果を高めたのだそうだ。お見事! 一方で、アルプスシンフォニーでバンダをステージ袖に登場させて吹かせたのは、残念。これは指定通り舞台袖から聞こえてほしい。

 

惑星もアルプスシンフォニーも弦18型。どうせなら惑星は16型でよいからアルプスシンフォニーを20型、いやいや22型でやってほしかった。18型までなら東京でも時々あるけど、さすがに22型(2220181614)となるとサントリーホールでは無理で、体育館のようなNHKホールでしかできない。“他では絶対に聴けない・大阪だからこそ”のイベントとなり、クラシック音楽文化の中心東京に向けたインパクトも強烈だっただろうのに、実にもったいないこと。実際、すでに弦は人数合わせでエキストラを加えて18型を二つ編成しているのだし、フェスティバルホールはフル編成110人でもまだまだ余裕の舞台スペース。

 

4つのオーケストラと適度な距離感を持ち、両曲が振れて、かつチケット販売につながる指揮者は佐渡裕くらいか。残念ながら佐渡裕の指揮は惑星もアルプスシンフォニーも写術性に乏しくつまらなかった。やはりこのようなスペクタクル曲なら大植英次だな、と面白みもなく進んでいく音楽を聴きながら思っていた。佐渡裕は3日後(23日火曜日)に、トヨタ・マスター・プレイヤーズ・ウィーンのメンバーと名古屋フィルの合同演奏(愛知芸術劇場)で同じアルプスシンフォニーを振るらしい。そういえば、今日、体調不良で当初予定の新井英治から急遽コンサートマスターを請け負った田野倉雅秋が終演後すぐにステージを降りたのも、名古屋にとんぼ返りしたからだろうか。

 
4オケスペシャル_20190420

2019411日 日本センチュリー交響楽団 第234回定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

指揮          :飯森 範親

 

ワーグナー      : 交響曲 ホ長調 第1楽章

ブルックナー    : 交響曲第9番 ニ短調 コールス改訂版

 

平日の演奏会の後は、大概オフィスに戻ってやり残しの仕事を片付けるか、将又、西成のクラシック音楽バーに直行するかなので、演奏会の当日にブログ記事を書きとめることはまずしない(できない)。時間の経過とともに演奏の詳細が記憶から徐々に薄れていくのと引き換えに、演奏に対する自分なりの捉え方が整理されていくもので、大概はそれで良いのだけど、その翌日に強烈な音楽的体験をしてしまうと少々困った事になる。

 

昨年11月の日本センチュリー230回定期が良い例で、翌日の土曜日に封切り早々のボヘミアン・ラプソディーを観たおかげで、記憶に留めておいた演奏の印象が完全に吹っ飛んでしまった。同じように翌日の尾高忠明・大阪フィルのマーラー9番のあまりに鮮烈な演奏を聴いてしまった今、前日の日本センチュリーの内容を振り返られないでいる。このブログ記事を書くにあたり当日の演奏を辿りあれこれと思い出すことにより、マーラー9番の奇跡的な演奏の記憶の詳細をかき消してしまうのではないか、と心配でたまらない。

 

ブルックナーは “完全” には至らないものの、なかなかの秀演。終楽章の最後の最後、ワーグナー・チューバがバテてしまったのが残念。得心がいかないのはプログラミング。ブルックナーの前にワーグナー未完のホ長調交響曲の第1楽章を、休憩を挟まずに連続して演奏する意図は何なんだろう? 唯一完全な形で残された第1楽章はもっとハツラツと軽快であってほしいのに、重くシンフォニックに演奏をしてしまってまで、ブルックナーの9番につなげる必然が私には感じられない。せっかくなら断章となった4分半ほどの2楽章アダージオ・カンタービレまで演奏したうえで休憩を挟み、気持ちを切り替えてからブルックナー9番を聴かせてほしかった。

 

コールス改定は、通常耳にする版と、どのような違いがあるあるのだろう。第1楽章第2主題提示直前の和音やら、第2楽章中間部での木管のパッセージなど、おやっと思ったところなど…おっと、ここまで。これ以上続けると、昨日のマーラー9番の記憶が忘却の彼方に…。



 日本センチュリー‗定期‗20190411

2019321日 ラフマニノフ$サン=サーンス 第3番 日本センチュリー交響楽団Xザ・シンフォニーホール

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1M9

 

指揮          :飯森 範親

ピアノ          :上原 彩子

 

ラフマニノフ           :ピアノ協奏曲第3

  ― アンコール  モーツァルト : ピアノソナタ第10番 K330 第2楽章

サン=サーンス           :交響曲第3番 ハ短調『オルガン付き』

  ― アンコール  バッハ : 小フーガト短調 BMV578(パイプオルガン独奏)

 

この演奏会の夜、いつものごとく向かった西成のクラシック音楽バーでお話した古楽ファンの方によると、この日のパイプオルガン奏者富田一樹は新進気鋭の注目オルガニストとのこと。私はこのオルガニストについて全く存じておらず、氏から“オルガンはあの富田さんでしょ?”と問われても答えられなかった(苦笑)。

 

富田一樹のバッハ演奏のスタイルなどをお聞きして、アンコールで演奏された小フーガが当にそのようであったことで、富田一樹に対してではなく、この方(この日はいずみホールのバッハオルガン作品全曲演奏会をお聴きになられたとのこと)の古楽への深い知識と思いに感嘆することしきり。ブリュッヘンのリコーダー演奏スタイルの変遷や、最近始めることになったパイプオルガンのレッスンのことなどなど、とにかくお話を聞いていて楽しい。それにしても、かなりの音量のケーゲルやらムラビンスキーの録音をBGMに、酒を飲みながら大声で好き勝手にクラシック音楽を語れるなんて、まったくもって面白いお店なこと。

 

さて、当日の演奏について。ラフマニノフのピアノコンチェルトは、上原彩子が貫禄のピアノソロ。飯森範親の巧みなオーケストラコントロールはいつもながら、さすがの一言。弦は、コンチェルトもシンフォニーも10+8+6+6+4で(自席からは全体を俯瞰できないので、間違ってるかも)、さすがにサン=サーンスではヴィオラ・チェロと渾身の熱演でも音が薄くなって、聴いて辛いものがある。

 

 
日本センチュリ_ラフマニノフ3番とサンサーンス3番_20190321


ココルーム2


ココルーム

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