あーと屋のほぼ大阪クラシック演奏会気まま日記

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20201114日 大阪フィルハーモニー 第543回定期2日目

 

フェスティバルホール

25

 

指揮                    : 尾高 忠明

 

G ウィリアムズ        : 海のスケッチ

マーラー                : 交響曲第5番 嬰ハ短調

 

〜 相変わらずの東奔西走状態が続いており、またもや2週間6公演(ソアレ、ウィーンフィル、横山幸雄、日本センチュリー定期、大阪フィル定期)を書き溜め。関西フィル定期はやむなく行けずじまい。とにかく、備忘メモとしてせめて演奏会の場所・日時と曲名だけは書き留めとかないといけない。あと、散文的にでもなんか書き留めておけば、後々、思い出すことができる…ということで、ほんとザックリと…

 

昨日より、さらに演奏に隙がなく、大いに大フィルサウンドを楽しんだ。やはりホルントップの抜群の安定感があってこそ。尾高忠明が最後に、『このコロナ禍でマーラーの5番をやるバカなオケは、大阪フィルだけ』と言って笑いを誘ってお開き。

 
20201113_大阪フィル_

20201113日 大阪フィルハーモニー 第543回定期1日目

 

フェスティバルホール

定期会員席

 

指揮                    : 尾高 忠明

 

G ウィリアムズ        : 海のスケッチ

マーラー                : 交響曲第5番 嬰ハ短調

 

〜 相変わらずの東奔西走状態が続いており、またもや2週間6公演(ソアレ、ウィーンフィル、横山幸雄、日本センチュリー定期、大阪フィル定期)を書き溜め。関西フィル定期はやむなく行けずじまい。とにかく、備忘メモとしてせめて演奏会の場所・日時と曲名だけは書き留めとかないといけない。あと、散文的にでもなんか書き留めておけば、後々、思い出すことができる…ということで、ほんとザックリと…

 

尾高忠明のマーラー、数年前の9番のような異常性を際立たせることなく、破綻なく様式美を常に保たせた演奏。弦はいつも通り安定していて、金管も好演。

 

 20201113_大阪フィル_


2020115日 大阪フィルハーモニー ソアレ・シンフォニー Vol.16

 

ザ・シンフォニーホール

1O29

 

指揮                    : 角田 鋼亮

ピアノ                 : 前橋 汀子

 

サン=サーンス          :歌劇『サムソンとデリラ』よりバッカナール

サラサーテ             :ツィゴイネルワイゼン

マスネ                 :タイスの瞑想曲

サン=サーンス         :序奏とロンド・カプリチオーソ

  ――アンコール     バッハ :パルティータ第3番から‶ガボット”

サン=サーンス         :交響曲第3番ハ短調『オルガン付』

 

〜 相変わらずの東奔西走状態が続いており、またもや2週間6公演(ソアレ、ウィーンフィル、横山幸雄、日本センチュリー定期、大阪フィル定期)を書き溜め。関西フィル定期はやむなく行けずじまい。とにかく、備忘メモとしてせめて演奏会の場所・日時と曲名だけは書き留めとかないといけない。あと、散文的にでもなんか書き留めておけば、後々、思い出すことができる…ということで、ほんとザックリと…

 

新大阪到着の列車をもう一本、早いのにしときゃよかった(反省)。ゴージャスサウンドのバッカナールに間に合わず。前橋汀子は、一昨年の無伴奏全曲が、まさに神がかったような演奏だったのに、この日は…ですね。プロ・ヴァイオリニストというのは、好不調がどうしても目立ってしまう辛い職業ということかな。

 

オルガン・シンフォニーは、数年に一度はホールでの生音を聞きたくなる。誰の指揮でも、どのオケでも(よっぽどでない限り)聴き映えのする曲。でも、案外に盛り上がりに欠けたエンディングで、聴くたびに、もっと〜を期待してしまう曲でもある。

20201105_大阪フィル_ソアレ

20201105_大阪フィル_ソアレ_1

 

20201030日 大阪フィルハーモニー マチネ・シンフォニー Vol.24

 

ザ・シンフォニーホール

1R30

 

指揮                    : 尾高 忠明

ピアノ                 : 田部 京子

 

ベートーベン           : ヴァイオリン協奏曲ニ長調 ピアノ版

ベートーベン            : 交響曲第7番イ長調

 

ー読響大阪定期、日本センチュリーハイドンマラソン、土井緑ピアノリサイタル、大阪フィルマチネと、いつものようにため込んでしまった。時間作ってサクッと書きます。-

 

前プロのコンチェルトの曲名表記は公演主催者にとっても悩ましいようで、大阪フィルのホームページはヴァイオリン協奏曲(ピアノ編曲版)、一方でパンプレットの記載はピアノ協奏曲ニ長調。そして、初めて実演を聴いた感想をというと…まっ、ベートーベン自身が編曲したという事実をしても、ピアノ協奏曲第6番と称するのは、ちょっと…ですねぇ。特に第1楽章はそもそもオリジナルのソロが地味なだけにピアニスティックさは皆無。それでもカデンツァになった途端に煌びやかで饒舌に、そしてラルゲットのカデンツァで雄弁になり、終楽章はそのままの勢いでヴィルトゥオーソ満開。

 

7番シンフォニーでの、豪胆かつグイグイ突き進んでいく演奏は近年の尾高忠明・大阪フィルのコンビの成功例そのもので、マッシブでありながらも洗練された演奏で大いに楽しんだ。この曲は、これくらいパッション全開で突っ込んだ演奏だとほんと面白いんですよね。

 

アンコールを期待した盛んな拍手を受けて、『かつて多くのことを学んだN響時代にサヴァリッシュ先生から言われた一言…‶尾高、忘れるな。7番の後でアンコールはしてならぬ”』と語って笑いを取って終演。

 
20201030_大阪フィルマチネ

20201021日 読売日本交響楽団 第27回大阪定期演奏会 

 

フェスティバルホール

2階 定期会員席

 

グリンカ        :歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲

ラフマニノフ    :パガニーニの主題による狂詩曲

  ―― アンコール  ショパン:ノクターン第8

ベートーベン    :交響曲第3番『英雄』

  ―- アンコール     ダニーボーイ

 

ー読響大阪定期、日本センチュリーハイドンマラソン、土井緑ピアノリサイタル、大阪フィルマチネと、いつものようにため込んでしまった。時間作ってサクッと書きます。-

 

いつもながらに、ルスランとリュドミラ序曲はオープニングピースに持って来い。冒頭の爆発力のなんとも凄まじいこと。一瞬のけぞって、わっ〜16型の威力は凄まじいなあって思って、よく見たら12型編成。さすがコバケン、さすが読響。

 

ラフマニノフは、特に中間部でのオーケストラの艶めかしい響きは大いに楽しめたし、英雄交響曲は、炎のコバケンの健在ぶりに痺れたし、なにより読響の上手さに参りました。


閑話休題
ウィーンフィル来日公演についての発表、まだ引き延ばしだけど、ドイツ、そして隣国スイスでも感染拡大の一途なので、さすがに...でしょう。ここまで延期発表を引き延ばしてるのは、来年の振替公演の日程発表を同時に行うためかと思いきや、一昨日(10月28日)、フェスティバルホールからこんな内容のメールが… “本公演は引き続き、公演開催に向けての準備を進めており、開催は確定しておりませんが、お客様からのご要望も多く、また公演開催予定日が近づいてまいりましたので、公演準備の一環として、チケットの再発を開始しました”  …って、マジかあ。

20201020日 尾高忠明 大阪フィルハーモニー チャイコフスキー ティクルス第1回 

 

フェスティバルホール

355

 

指揮                    :   尾高 忠明

 

チャイコフスキー       : 交響曲第1番 ト短調『冬の日の幻想』

                                              交響曲第4番 へ短調

 

先週末の定期からわずか二日明けてまたチャイコフスキーのシンフォニーを2曲。私にとってのチャイコフスキー・ダメダメ3大作品の一つ第4番と、まあ2楽章のメロディーが唯一魅力の第1番。それでもライブに勝る音楽体験は無し…だし、尾高忠明のチャイコフスキーを聴いてみたいもの。在阪の他オケならパスでした。

 

尾高忠明は作品の年代に関係なく、音楽の様式を保った作品であればあるほど音楽が深堀され、オーケストラの熱演を引き出すタイプの指揮者。ティクルスとして演奏されたベートーベン、そしてブラームスのシンフォニーは勿論のこと、エルガーなども様式美の中で音楽を熟成させていく音楽づくりが大変に成功していた。一方でその裏返しで、たとえばこの日のチャイコフスキーの1番や4番などは、特段に作品を面白く聴かせようといった意識が前面に出ないので、聴いてあまり面白みがない。いずれにせよ、4番シンフォニーで心躍らせるような歳ではもうない…ってこと。

 
20201020

20201017日 大阪フィルハーモニー第542回定期演奏会 2日目

 

フェスティバルホール

定期会員席

 

指揮                    : 小林 研一郎

 

ベートーベン           : 交響曲第2番 ニ長調作品36

チャイコフスキー       : 交響曲『マンフレッド』 作品58

 

マンフレッドって、ほんと捉えようが判らないっていうか、なんでまた交響曲なんでしょうね。とにかく、ロミオとジュリエット、4番シンフォニーとともに、私にとってチャイコフスキー・ダメダメ3大作品。冒頭、主役のファゴット2本にクラリネットの低音を重ねるとこんな響きが作れるのか~とか、カンタービレでの弦群の巧みなオーケストレーションなど、さすがチャイコフスキーって感じで、実演は見て・聴いてとても面白いんだけど…とにかく、あざといんですよね。

 

前プロのベートーベンの2番シンフォニー、全体に遅めのテンポで推進力に乏しく溌剌としておらず(まっ、それは解釈の一つとしても)、経過部の扱いが雑になるなど音楽の集中力が薄れたままで、‶あ~、コバケンもお歳なのかなぁ…”てのが、両日の演奏を聴いての率直な印象…

(あえて改行)

…だったのですが、(このブログ記事、10/22に書いてます)、翌週に同じフェスティバルホールでの読響との、生気に満ち満ちた凄まじいまでの英雄交響曲を聴いてしまった。やはり炎のコバケンは健在だった。では、大阪フィルとの演奏のつまらなさ、はなんだったんだろう。

 

 20201016_大阪フィル542回

20201016日 大阪フィルハーモニー第542回定期演奏会 1日目

 

フェスティバルホール

定期会員席

 

指揮                    : 小林 研一郎

 

ベートーベン           : 交響曲第2番 ニ長調作品36

チャイコフスキー       : 交響曲『マンフレッド』 作品58

 

2日目も聴くので、感想はそのあとで…、といっても、特段に書くことないかも…。前プロのベートーベンは、昔ながらの重厚長大路線だし、マンフレッドは何度聴いても、なんともつかみどころの判らないピントの合わない曲…。


20201016_大阪フィル542回
 

2020926日 大阪フィルハーモニー第541回定期演奏会 2日目

 

フェスティバルホール

25

 

指揮            : 沼尻 竜典

メゾ・ソプラノ  : 中島 郁子

テノール        : 望月 哲也

 

武満徹          : オーケストラのための「星・島」

三善晃           交響詩「連禱富士」

マーラー        : 京響曲「大地の歌」

 

オーケストラメンバーがステージに上がる前に事務局長が下手に現れて、新型コロナウイルス対応の協力への謝意と来月定期からは通常通りの客席配置で行うことなど、誠実かつ簡潔な挨拶あり。日本センチュリーや関西フィルでの、喋りたがり・目立ちたがりさんによる(指揮者って元来そんなものかもしれないけど…)演奏曲についての自己解釈の押し付けやら関係ない自慢話を無理やり聞かされるより、はるかに好感が持てる。

 

さて3曲を順に・・・

苦手なゲンダイオンガク1曲目、昨日聴きそびれた武満徹の‶オーケストラのための「星・島」”。なるほど、幾度も演奏されてきた有名曲ではある。でも、3本のTrの拍頭がズレまくりで、曲の魅力も台無し。指揮者のタクトはとても丁寧なんだけど・・・いつもながら、どうしたもんでしょ。

 

そして、苦手ゲンダイオンガクの2曲目。2日続けて、曲の感想は無し。パンフレットに記載された‶富士山のマグマの…”との解説を読んでも、特段に…です。やっぱりゲンダイオンガクは、ダメです。

 

さて、大地の歌。良かったなあ。特に2日目、終曲 ‶告別”の最後の一節を歌いだす直前10小節のモルト・リタルダントはもう、テンポといい微妙な強弱によるニュアンスといい、まったくもって理想的だった。中島郁子が Die liebe Erde allüberall と歌いだした途端、涙腺が一気に緩んでしまった。震えてしまった。

 

不思議なもので、初日、一階中央のボックス席真後ろで聴いたときは、望月哲也の張りのある声がしっかりと耳に届き、‶大地の哀愁をうたう酒の歌”など、素晴らしいの一言だったのに対し、メゾ・ソプラノの声がオーケストラを超えて聞こえてこなかった。それが2階席5列目で聴いた2日目はなんとその真逆。テノールの声がオーケストラの音に埋もれてしまっていたのに対し、中島郁子の歌は、細かいニュアンスまで伝わってくる。

 

大阪フィルは理想的とまではいかないまでも、十分に合格点。特にホルン首席がいつもながら好調なのがほんとありがたい。沼尻竜典の首尾一貫した音量コントロールが上手くいったのもホルン首席の高いパフォーマンスによるところが大きい。特に初日、指揮者が最も賛辞を送っていたのも頷ける。

 

 20200925_大阪フィル

2020925日 大阪フィルハーモニー第541回定期演奏会 1日目

 

フェスティバルホール

定期会員席 振替席

 

指揮            : 沼尻 竜典

メゾ・ソプラノ  : 中島 郁子

テノール        : 望月 哲也

 

武満徹          : オーケストラのための「星・島」

三善晃           交響詩「連禱富士」

マーラー        : 京響曲「大地の歌」

 

2日目も聴くので、ざっと感想のみ。仕事がキリがつかず、一曲目は聴けず2曲目の三善晃から。やはり、ゲンダイオンガクはダメです。

 

そして期待の『大地の歌』。なにせ、かつて音源コンプリートを目指してCDコレクションを続けていたほどの曲なので、感想は、ちょっと以上に厳しめ。2日目と合わせて後日感想を書くとして、一言だけ。。。‶大地の哀愁をうたう酒の歌”静寂部でのKYなトランペットソロ(204小節からと236小節から)、今日はご勘弁を。インバルが振ったマーラー5番冒頭ソロでのズッコケもそうだったけど、とにかくプレッシャーに弱いのかなあ。今日で、挽回してね。

 

20200925_大阪フィル

2020916日 大阪クラシック2020 第11公演 大阪中央公会堂 中集会室

 

大阪中央公会堂 中集会室

え列25

 

ヴァイオリン                     : 須山 暢大     

ピアノ                             : 平山 麻美

 

ブラームス                      : ヴァイオリンソナタ第2番 イ長調

シューマン                      : 三つのロマンス 作品22

シューマン(クライスラー編) : 幻想曲 ハ長調 作品131

  ~ アンコール  ブラームス : メロディーのように 《ハイフィッツ編》

 

大阪クラシック恒例の大阪フィルのコンサートマスターによるリサイタル形式の公演。須山暢大が奏者となって2年目の今年は、昨年第46公演に続いて、ブラームスのソナタ第2番。昨年以上に風格を感じさせる演奏で、とても満足。今年の大阪クラシックはこの公演でおしまい。

 

2020915日 大阪クラシック2020 第8公演 大阪中央公会堂 中集会室

 

大阪中央公会堂 中集会室

き列6

 

チェロ                : 近藤 浩志

ピアノ                 : 河合 珠江

 

シューマン           : アダージョとアレグロ

ベートーヴェン      : チェロソナタ第4番 ハ長調 作品102-1

  ~ アンコール  ブラームスの子守唄

 

7公演のあと、中央公会堂地下1階のレストラン、中之島ソーシャルイート・アウェイクにて食事。コーヒー1杯の時間つぶしのつもりが、ついビールとタパスセットを注文。ちょっとしたレストラン側のアクシデントがあり、それが災いして(?)、そのまま、グラスワイン2杯とともに、前菜、メインディッシュ、パスタ、デザートと、たっぷり2時間の1人ディナー。おかげで、中集会室には演奏開始ギリギリで飛び込むし、ベートーヴェンの途中から酔っ払い状態で寝落ち。まっ、こんな一日もあって良いでしょう。演奏者さん、運営の皆さん、許してね。

 

スマホに、”3番 リン・ハレル”ってメモ残してるけど、なんだっけ。思い出せない(酔っ払いはダメですね)

 
20200915_大阪クラシック第8公演_チェロ

2020915日 大阪クラシック2020 第7公演 大阪中央公会堂 中集会室

 

大阪中央公会堂 中集会室

お列2

 

ヴァイオリン         : 須山 暢大、宮田 英恵

ヴィオラ              : 木下 雄介

チェロ                : 諸岡 拓見

ピアノ                 : 平山 麻美

 

ドヴォルザーク      : ピアノ5重奏曲 イ長調 作品81

  ~アンコール  モーツァルト        : ピアノ協奏曲第122楽章

 

ドヴォルザークのピアノ5重奏曲って、”愛聴曲”って言っておきながら、自宅では手持ちCDから前半2楽章のつまみ聴きばかり。実演を聴いたのは、ほんと久方ぶり。後半2楽章も負けず劣らずの傑作で、特に第3楽章の面白さを再認識。

 

会場の残響たっぷりの音響を生かした、ゆったりとした冒頭のチェロを聴いて、涙がでそうになった。数あるドヴォルザークの名旋律のなかでもピカいち。

 
20200915_大阪クラシック第7公演

2020722日 大阪フィルハーモニー第540回定期演奏会 1日目

 

フェスティバルホール

定期会員席 振替席

 

指揮            : 飯守 泰次郎

 

モーツァルト    : 交響曲第35番 K385 『ハフナー』

ブルックナー    : 交響曲第6番 

 

さすがに演奏会から一カ月近く、しかもお盆休みを兼ねた夏季休暇を挟んでしまうと、演奏の印象もかなり薄らいでしまった。演奏を聴いていた時には、いろいろと思ったことがあったはずだけど、もうほとんど忘れちゃった。

 

演奏者の距離をたっぷり確保しながら16型の弦セクションが余裕で乗ってしまうなんて、フェスティバルホールって、ほんとデカい。ブラスセクションの左右なんか、まだまだスペース十分。これならマーラーの巨大編成でも問題なしだろう。今後もし自粛期間が長引いても、大阪フィル定期だけは今まで通りのフルオーケストラサウンドを楽しませてくれること、嬉しい限りです。

2020221日 大阪フィルハーモニー第535回定期演奏会 1日目

 

フェスティバルホール

定期会員席

 

指揮                    : 秋山 和慶

ヴァイオリン            : 辻 彩奈

 

ハチャトゥリアン       : 組曲『仮面舞踏会』

プロコフィエフ         : ヴァイオリン協奏曲 第2

チャイコフスキー       : 交響曲第1番ト短調 〝冬の日の幻想"

 

たった今しがた(37日 午後1時)神々の黄昏(びわ湖ホール)のライブストリーミング放送(YOUTUBE)が始まった。無観客公演・ライブストリーミング実施という英断にいちワグネリアンとして感謝の限り。今日、そして明日の両日、視聴します。

 

なんだか、神々の黄昏の公演中止を知ってから、まったくブログ記事アップに気がいかなかった大阪フィルと関西フィルの2演奏会について備忘として、簡単にアップします。

―― 今、第三のノルンが神々の未来を歌ってる。。。

 

いつもブログに書いている通り、ラベルとプロコフィエフはどうにも苦手でつい敬遠してしまう。そんな意識が先に立ってしまったこともあり、協奏曲は開始早々から寝落ち。まったく記憶なし。

 

チャイコフスキーはお行儀が良すぎ。ロシアの土臭い演奏でないと、曲構成の弱さが目立ってしまう。

 

―― 今、ステファニー・ミュター(ブリュンヒルデ)とクリスティアン・フランツ(ジークフリート)がジークフリート終幕と同じ岩場で抱擁している・・・沼尻さんの指揮、過去3作品と違ってかなり落ち着いたテンポ運び、京響もネット回線で聴く限りだけど、とても調子が良さそうだぁ(会場で観たかったぁ!)

 

 

2020125日 大植英次指揮 大阪フィルハーモニー管弦楽団 ベートーベン7番と英雄の生涯

 

ザ・シンフォニーホール

1階O

 

指揮            : 大植 英次

 

ベートーベン           :交響曲第7

R・シュトラウス        :交響詩『英雄の生涯』

 

先週に続きこの週末も大阪滞在、そしてこの土曜日のコンサートは芸文のサロネン・フィルハーモニーかザ・シンフォニーホールの大植・大阪フィルの二択。平土間のスカスカな音響で“春の祭典”を聴くよりもと、大阪フィルの“英雄の生涯”を聴くことにした。その夜の件のクラシック音楽バーでお会いした常連A氏との酔っ払い談義によれば、“春の祭典”はバーバリズムとは一線を画しながら土臭い、かなりの好演だったとこのと。う~ん、私の選択は失敗だったみたい。

 

前週の本チャン定期、そして続いてのサントリーホールでの真剣勝負(火曜日)の後、水曜日に大阪に戻って木・金で合わせての本番というスケジュールを思えば、なんとなくこうなるような予感はしていた。指揮者のひとり相撲に突き合わされた感のあるオーケストラは、ベートーベンはしゃにむに突っ走るし、R・シュトラウスに至っては近年の定期でのクオリティーを思えば、かなり物足りない。唯一気を吐いていたのは“英雄の伴侶”での崔文洙のソロで、冒頭“英雄のテーマ”でのチェロ・コントラバスとホルンの不揃いで始まり、ニュアンスを欠いた“英雄の敵”での木管群や、第2稿を用いた終結部でのTpの学生レベルの音など、かつてチグハグとした演奏を繰り返していたころの大阪フィルが思い出されて、少し悲しくもなった。

 

2年前の“大阪フィル70周年 X ザ・シンフォニーホール35周年特別コンサート”と題して行われた重量級プログラムコンサートから、明らかに集客に陰りを見せた昨年よりもさらに客の入りは悪い。埋まっているのはポデュウム席のみで、平土間も、バルコニー席も半分程度しか売れてない。スペクタクルなら大植英次といった主催側の目論見も空回り、という感じだろうか。

 
20200125_大植英次_英雄の生涯_1

20200125_大植英次_英雄の生涯

2020117日 大阪フィルハーモニー第534回定期演奏会 2日目

 

フェスティバルホール

2L 14

 

指揮            : 尾高忠明

チェロ          : スティーヴン・イッサーリス

 

エルガー        :チェロ協奏曲 ホ短調

  ― アンコール  ティンツァーゼ :チョングリ

ブルックナー    : 交響曲第3番 ニ短調 『ワーグナー』(第3稿)

 

嫌な予感が見事に的中して、定期会員になっている前日(1日目)に会食がブッキングされてしまった。チケットを2日目に振り替えた結果、今期最後の(そして、ザ・シンフォニーホール最後の)日本センチュリー・ハイドンマラソンをパスすることに。今期4回のハイドンマラソンのうち11月演奏会しか聴けなかったのは、まったくもって残念。

 

エルガーのチェロ協奏曲といえば、決して幸福だったとは言えないだろう人生に重ねるように、命を削るかのようなデュ・プレの演奏が一番に思い浮かぶ一方で、イッサーリスといえば最初に聴いたノリントン・ヨーロッパ室内管と録音したハイドンの協奏曲の演奏が記憶に残っていて、エルガーの協奏曲とイッサーリスがどうにも頭の中でつながってこなかった。初めて実演を聴いたイッサリーシスは、深刻すぎたり重すぎたりしない、とても品のある音。― 後で調べてみたら、ガット弦を用いているらしい。なるほど、だからだったのね。

 

ブルックナー3番の前にイッサーリスとのエルガーのコンチェルトを置くという贅沢なブログラムなのも、週明けに東京定期としてサントリーホールでも演奏するからだろう。大阪フィルの演奏はコンチェルトの伴奏のときから〝おおっ、かなり仕上げてきてるなぁ”と唸ってしまったほどに見事なもの。後プロのブルックナーなど、まったく隙がない。いつの通り十分に分厚くて重心の低い弦、そしてかつてとは大違いの安定した管楽器群。なによりホルンセクションが盤石なのがいい。東京の耳の肥えたブルオタの皆さんは、どのように評価したのだろう。

 
20200116_大阪フィル定期

20191127日 大阪フィルハーモニー第533回定期演奏会 1日目

 

フェスティバルホール

定期会員席

 

指揮            : 準・メルクル

ピアノ          : 児玉 麻里、 児玉 桃

 

ドビュッシー    : 子供の領分

ドビュッシー    : 牧神の午後への前奏曲

武満徹          : 夢の引用

  ― アンコール  ラベル :マ・メール・ロワより

3曲『パコダの女王レドロネット』 連弾

シューマン      : 交響曲第3番 変ホ長調 作品97『ライン』

 

準・メルクルは、ほぼ隔年で大阪フィルの定期を振っているところを見ると、メンバーからも受けがいいのだろう。シャープな指揮ぶりで縦の線も良く揃うし、演奏しやすそう。この日の演奏で特に感心したのは木管セクションのバランスの良さで、ドビュッシー2曲、そして『ライン』2楽章での洗練された響きは、この指揮者の才を改めて感じさせた。ドビュッシー2曲は大いに楽しめた一方で、シューマンは中庸で毒っけが無く、あっさりとしすぎ。この曲は、もう少し粘ったロマンティックな演奏のほうが好みなのだけど。

 

ドビュッシーの交響詩『海』を大胆に引用した武満徹の〝夢の引用”は、聴き始めからしばらくは武満徹らしい(?)独特な響きの妙に魅せられたものの、そのうち飽きてしまった。やはりゲンダイオンガクは、わざわざに聴きたいとは思わないな。

次の日は早朝便で東京なので、今回の定期2日目は聴けず。

 

さてと、一週間ほどブログ書きをほっぽってしまった。私のこの秋のコンサートラッシュも大詰めで、今日の新国の椿姫、読響のマーラー3番、東響のマーラー1番と最後の三連荘。

20191127_大阪フィル定期_メルクル

20191120日 尾高忠明 大阪フィル ブラームスティクルスⅣ

 

ザ・シンフォニーホール

1K33

 

ブラームス      :大学祝典序曲 作品80

                 運命の女神の歌 作品89

                 交響曲第4番 ホ短調 作品98

 

指揮            : 尾高 忠明

                  大阪フィルハーモニー管弦楽団

                  大阪フィルハーモニー合唱団

 

秋も深まり11月も下旬となるとブラームスの4番が無性に聴きたくなる(そして、春先3月にはマーラーの大地の歌)。この曲、案外にヴィオラパートの存在感が薄く、中声部に厚みをもたせたブラームスらしい響きがあまり聞こえてこない。高音域でメロディーを受け持つヴァイオリンと轟轟と鳴るチェロ・ベースが音場の左右で鳴ったまま溶け合わず聴いていて疲れる録音があるが、コンサートでもこれはと思える演奏にはなかなか出会えない。

 

ティクルス第1回からの、一貫した尾高忠明の実直な作品解釈とそれに応えた大阪フィルは評価するし、特に第1番は、病気療養直前で特段に集中力の高い演奏だった。勿論、今夜の4番の演奏が劣っているというわけではないけど、それでもやはりこの曲はなかなか得心できる演奏に巡り合えない、ということか。生演奏と録音を同列に語るのはどうかと思うけど、やはりブラームスの4番はザンデルリンク・ベルリン交響楽団の録音が一番好きだ。

 

ティクルス最後の今回のプログラムはブラームス円熟期の50歳頃に作曲された3作品。そして明日は、フェニックスホールでオーギュスタン・デュメイのヴァイオンで、2番ソナタとピアノ5重奏を聴くことに。やはり、晩秋にはブラームスが似合う。

 
20191120_ブラームス

O20191030日 大阪フィルハーモニー交響楽団 マチネ・シンフォニー Vol.22

 

ザ・シンフォニーホール

2階席BB14

 

指揮            :大植 英次

ソプラノ        :秦 茂子

 

ラヴェル        :道化師の朝の歌

ラヴェル        :シェエラザード

ラヴェル        :ボレロ
 ~休憩

ムソルグスキー  :組曲『展覧会の絵』ラヴェル編

――アンコール ラヴェル :マ・メール・ロア 終曲

 

冒頭曲『道化師の朝の歌』は、昨夜の土井緑ピアノリサイタルで聴いたばかり。図らずも、日を跨いでピアノ独奏版とオーケストラ編曲版を実演で聴き比べるという得難い体験となった。様々な楽器により多彩に変化する音色、打楽器群やピッツィカートする弦による躍動など、当にラヴェルは “音の魔術師”。シェエラザードも暖かみのあるソプラノソロを抑制されたオーケストラの伴奏が良く支えていて、大変楽しめた。

 

でも…ですね、“ボレロ”と“展覧会の絵”は、どちらもルーティンワークな演奏で、いただけません。“ボレロ” は異なった楽器で同じテーマを繰り返しながら徐々に音量を増していく、そのプロセスこそがこの曲の醍醐味なのに、なぜか高揚感・陶酔感が得られない。聴いていて興奮しないボレロは初めて。“展覧会の絵” 冒頭、ファンファーレを吹いているかのような品のないトランペット・ソロも大植英次の指示なの?

 

会場で来年のマチネ・シンフォニー(春が井上道義、秋が尾高忠明)のチケットが来場者限定で先行発売されていた。まだ来シーズンの定期演奏会プログラムが発表されはいないけど、もしかするとついに定期、ソアレ、マチネの主だったコンサートすべてから大植英次の名前が消えちゃうのかなぁ。

 
20191030_大阪フィル_マチネ

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