2020年10月30日 大阪フィルハーモニー マチネ・シンフォニー Vol.24
ザ・シンフォニーホール
1階R列30番
指揮 : 尾高 忠明
ピアノ : 田部 京子
ベートーベン : ヴァイオリン協奏曲ニ長調 ピアノ版
ベートーベン : 交響曲第7番イ長調
ー読響大阪定期、日本センチュリーハイドンマラソン、土井緑ピアノリサイタル、大阪フィルマチネと、いつものようにため込んでしまった。時間作ってサクッと書きます。-
前プロのコンチェルトの曲名表記は公演主催者にとっても悩ましいようで、大阪フィルのホームページはヴァイオリン協奏曲(ピアノ編曲版)、一方でパンプレットの記載はピアノ協奏曲ニ長調。そして、初めて実演を聴いた感想をというと…まっ、ベートーベン自身が編曲したという事実をしても、ピアノ協奏曲第6番と称するのは、ちょっと…ですねぇ。特に第1楽章はそもそもオリジナルのソロが地味なだけにピアニスティックさは皆無。それでもカデンツァになった途端に煌びやかで饒舌に、そしてラルゲットのカデンツァで雄弁になり、終楽章はそのままの勢いでヴィルトゥオーソ満開。
7番シンフォニーでの、豪胆かつグイグイ突き進んでいく演奏は近年の尾高忠明・大阪フィルのコンビの成功例そのもので、マッシブでありながらも洗練された演奏で大いに楽しんだ。この曲は、これくらいパッション全開で突っ込んだ演奏だとほんと面白いんですよね。
アンコールを期待した盛んな拍手を受けて、『かつて多くのことを学んだN響時代にサヴァリッシュ先生から言われた一言…‶尾高、忘れるな。7番の後でアンコールはしてならぬ”』と語って笑いを取って終演。