2020年8月19日 読売日本交響楽団 ≪三大交響曲≫ 読響サマーフェスティバル
サントリー・ホール
2階RB1列15番
指揮 : 角田 鋼亮
シューベルト :交響曲第7番『未完成』
ベートーベン :交響曲第5番『運命』
ドヴォルザーク :交響曲第9番『新世界より』
さてさて、出張にかこつけての東京コンサート・ホール通いもじんわりと再開…です。席は、なんと2階RBブロックの最前列。ステージ上の各パートが団子にならず、低域から高域まで濁りのないクリアな音像が目の前いっぱいに広がる。ホール後方からのエコーなどもまったく無く、最強奏でも決してうるさくならない、理想的な音響空間に身を置くことができる。木管も金管も音像がはっきりしており、ベースは眞下から湧き上がるように聴こえてくるし、真正面のVn群は音圧十分。たぶん今回でこのホールのすべてのブロック・エリアを経験したことになるはず。席位置で大きくそのサウンドが異なるのは、聞こえ良く言えばホールの個性、でも同じSカテゴリーの場所によって響きの質が大きく変わってしまうのは、いただけない。ヴィンヤード形式の宿命とはいえ、基本的には好きなホールとは言い難い(首都東京のクラシック音楽愛好家の皆さんには申し訳ないけどね)
角田鋼亮の指揮は2年前の大阪フィル定期デビューでマーラー“巨人”を聴いて以来かな。指揮ぶりは、とにかく型に忠実で真面目そのもの。特段に思い入れや、ここだけは譲れない、といったところもなく、オーケストラに立派に演奏してもらった…なんて書いたら失礼すぎるだろうか。木管も金管も(特にトランペット)、そしてティンパニも抑制することなく奏者の裁量で好きなように鳴らしている、そんな感じがしてならなかったのだけど。