2019年6月21日 大阪フィルハーモニー第529回定期演奏会 1日目
フェスティバルホール
定期会員席
指揮 : ヨエル・レヴィ
モーツァルト : 交響曲第38番 『プラハ』K504
ヤナーチェク : 狂詩曲『タラス・ブーリバ』
ヤナーチェク : シンフォニエッタ
第38番『プラハ』はハフナー交響曲以降の後期交響曲のなかで一番好きな作品。その演奏がなんとも素敵だった。出だし木管が少し乱れたのも早々に修正され、シンフォニックな響きをしっかり保ちながらも常に柔らかくレガートに徹した演奏は、聴いていてなんとも心地いい。第1楽章第2主題の可憐さは思わずうっとりさせられる。
シンフォニエッタは、デュカスのラ・ペリのファンファーレとともに耳にするたびに高校時代が思い出される、なんともノスタルジーを掻き立てる作品。第1楽章ファンファーレで、ユーフォニームに続くティンパニとのユニゾンがバス・トランペットだったり(トロンボーンだと思っていた)、第3楽章でホルンの窒息しそうな連続パッセージがあったりなど、かつてのステレオ(LP盤)では気づかなかったたくさんの発見があって楽しかった。
ただし演奏は、残念ながら少々不完全燃焼ぎみ。いつものとおりの復習を兼ねて録画しておいたフルシャ・N響の演奏(N響第1909回定期:先週のクラシック音楽館)に比べて、特に第3楽章など物足りないし、エンディングでのバタつきも残念なところ。翌日(2日目)は演奏もこなれて、より踏み込んだ演奏になっていたのだろうか。聴けなくて残念。