あーと屋のほぼ大阪クラシック演奏会気まま日記

2019年01月

2019125日 日本センチュリー交響楽団 いずみ定期第40

 

いずみホール

1階 定期会員席

 

ハイドン       : 交響曲第12番 ホ長調

ハイドン       : 交響曲第65番 イ長調

野村 誠       : ボーコン ヴァイオリンとポータブル打楽器のための協奏曲

ハイドン       : 交響曲第94番 ト長調『驚愕』

 

指揮               飯森 範親

 

過去2回のいずみ定期を都合がつかず聴き逃したので、半年間のホール閉館期間もあって、実に一昨年12月の第37回以来のハイドンマラソン。常々思うけど、このイベント企画、ハイドン・シンフォニーだけをたっぷり2時間聴いていたい。ヴァイオリンと打楽器3名による後半最初の小品、たしかに面白かったですよ。でも、”ハイドン連続演奏会”の一夜に入れ込むのはどうでしょう? 別のもう少しライトな企画もので、といった捻くれた気持ちがほんの少々。ハイドン聴きたさにいずみ定期会員になったのだから、どうぞ関係者の皆様“そういった意見もあり”ということでご容赦を。

 

それにしても、久方に聞く日本センチュリーのハイ・クオリティーなハイドンを楽しみしていたのに、前半2曲はなんとも残念な仕上がり。ゲスト・コンサートマスターとトップサイドの息が合わず1stVn全体に一体感が失われ、向かい合った2nd Vnとのバランスもチグハグに。“ポーコン”でソロを弾いた松浦奈々にチェンジしてから終曲『驚愕』で本来のセンチュリー・クオリティーを取り戻した。

 

日本センチュリー いずみ定期_20190125

2019118日 大阪フィルハーモニー第524回定期演奏会 2日目

 

フェスティバルホール

2L5

 

指揮           : 尾高 忠明

ヴァイオリン    : 神尾 真由子

 

武満 徹        : トゥイル・バイ・トワイライト

ブルッフ       : ヴァイオリン協奏曲 第1

エルガー       : 交響曲 第1番 変イ長調

 

翌週22日は同プログラムを引っ提げてのサントリーホールでの東京定期。“定期”といっても前回の第50回(井上道義指揮:ショスタコーヴィチ第11番、第12番を演奏するという、重量級プログラム)はちょうど2年前で、場所も東京芸術劇場だったことを思えば、“不定期”公演のほうが正解か。いずれにしても、昨日と今日の演奏は、いち定期会員としても嬉しくおもえるほど“仕上げて”きた。東京の高機能オーケストラなら、武満徹の作品をもっと精緻な演奏で聴くことができるだろうし、ヴァイオリン・コンチェルトはソリストの出来・不出来で左右されることもあるだろう。でも、エルガーに関して、今日ほどの演奏であれば、"尾高忠明、大阪フィルここにあり"と東京のクラシック音楽愛好家の方々にも認識いただけるに違いない  ==と、いち大フィルファンとして願っております。がんばれ!大阪フィル。

 

 大阪フィル_524回定期

2019117日 大阪フィルハーモニー第524回定期演奏会 1日目

 

フェスティバルホール

前半 定期会員席

後半 131列 

 

指揮           : 尾高 忠明

ヴァイオリン    : 神尾 真由子

 

武満 徹        : トゥイル・バイ・トワイライト

ブルッフ       : ヴァイオリン協奏曲 第1

エルガー       : 交響曲 第1番 変イ長調

 

東京ならいざ知らず、地方在住ではなかなかエルガーの交響曲実演に接する機会がない。前回聴いたのは、このブログを始める前の2014年に大阪フィルが今日と同じ尾高忠明を迎えての、まだ名曲コンサートに衣替えする前のソアレ・シンフォニー初年度Vol.2

 

久方ぶりに聴いてつくづく思う、この曲(エルガー第1交響曲)の魅力は歳を重ねないと解らない(分からない)。冒頭と終結にはっきりと意志表示されるモットー(そう、示導動機でも主題でもない)が、ときに響きの中で残影のように、またときに旋律線が見え隠れしながら曲の根幹にはっきりと存在していることを悟ってからは、この作品に対して大いに共感を覚えるようになってきた。クラシック音楽聴き始め20代のころ、まったくチンプンカンプンだったこの作品も、今では大好きなシンフォニーの一つ。兎に角、この曲、CDで第1楽章だけ、などといったつまみ聴きしては絶対に良さがわかんない。

 

大阪フィル、いい演奏を聞かせてくれました。いつものとおり、この週末は自宅の所有音源をとっかえひっかえで、復習して(聴いて)います。武満徹とブルッフも含めて、演奏の感想は2日目の演奏ブログに記します。(たぶん)。

 

 
大阪フィル_524回定期


2019116日 フォルクハント・シュトイデ ヴァイオリン・リサイタル ザ・フェニックスホール

 

ザ・フェニックスホール

1階4

 

ヴァイオリン    : フォルクハント・シュトイデ

ピアノ         : 三輪 郁

 

モーツァルト           : アダージョ ホ短調 K261

ベートーベン           : ヴァイオリンソナタ 第10番 ト長調

モーツァルト           : ロンド ハ長調

  ~ 休憩 ~

ブラームス             : ヴァオイリンソナタ 第1番 op78 “雨の歌”

クライスラー           : ウィーン奇想曲  op 2

アルベニス             : 組曲『スペイン』より“タンゴ”op165-2(クライスラー編)

ドヴォルザーク         : スラヴ舞曲 ホ短調 op72-2 (クライスラー編)

クライスラー           : ウィーン小行進曲

  ―― アンコール

  クライスラー       : 真夜中の鐘

  クライスラー       : 愛の喜び

 

ザ・フェニックスホールの公演チケットをピアで購入すると、なぜかいつもステージ向かって斜め左(時に右)の第3列目あたりになることが多く、結果的にこれまで結構な回数、ヴァイオリン・ソロをほぼ定位置で聴いていることになる。そうした定点鑑賞ではっきり言えることは、ウィーン・フィル第一コンサートマスターであるフォルクハント・シュトイデの音は、やはり抜きんでて魅力的だということ。艶やかすぎることなく、しっとりと柔らかな音で弾かれた、詩情に満ちた“雨の歌”ソナタのなんとも素敵なこと。演奏終了と同時に、思わず “ふーっ” と深いため息をついてしまう。

 

伴奏を務めた三輪郁のピアノがまた実に素晴らしい。“ライナー・キュッヒル、フォルクハント・シュトイデ、そしてウィーン・フィルの首席クラスから大きな信頼を得ており…”というエージェントの言葉に、たしかにそうに違いない、と納得してしまう。ベートーヴェン・ソナタ第3楽章で、右手が音楽の主導権を握り強く音楽を主張する場面でも、同時に左手はヴァイオリニストとまったく同じ息遣いで副旋律を奏でるといったところなど、完全に魅了されてしまった。そして、なにより音の粒立ちがよく、また聴いて疲れない。これまでヴァイオリンソナタのピアノ伴奏を煩わしく感じたことが幾度もある。同じ席位置、同じホール備えのスタンウェイなわけだから、これは間違いなくピアニストの実力差なのだろう。

 

ほんとうにいい演奏だった。それにしても、アルベニスの ”タンゴ” や、ドヴォルザークのスラブ舞曲までウィーンの香りを感じてしまうのは、どうしてだろう。

 

20191116_シュトイデ_リサイタル_

 

201916日 3大協奏曲 ~次世代を担う未来の巨匠たち~ ザ・シンフォニーホール

 

ザ・シンフォニーホール

25

 

指揮           : 山下 一史

オーケストラ    : 日本センチュリー交響楽団

ヴァイオリン    : 川久保 賜紀

チェロ         : 横坂 源

ピアノ         : 関本 昌平

 

ハイドン               : チェロ協奏曲 第1番 ハ長調

チャイコフスキー       : ヴァイオリン協奏曲 ニ長調

ラフマニノフ           : ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調

 

ソリストは3人とも既に30代なわけで、今更に“~次世代を担う未来の巨匠たち~”とは思えないけど、まあ、正月休み中のクラシック演奏会として集客効果はあったのだろう。ほぼ完売のようで、また普段のオーケストラコンサートと違って、小さな子供を連れたお母さんやら中高校生も多く、ホールは華やいだ雰囲気。私と同じLD最前列に座った小学生(12年生かな)、ほんといいお行事で2時間の演奏会を聴いていた。成人してもクラシック音楽好きでいてもらいたいものです。

 

演奏は、残念ながら前半と後半でクオリティーに差がついたかな。ラフマニノフを弾いたピアニストは、この曲をまだ自身のレパートリーとはしていないのではないか。冒頭、鐘を模した和音の重み・深みの無さに加えて、オーケストラがバタついたこともあり、出だしからラフマニノフの音楽を聴くことのできないまま。特に緩徐部分でのロマンティックなメロディーの処理にもっと神経がいきわたっていたら、と思う。それに対しヴァイオリン・コンチェルトの痛快なこと。奔放に歌うソロ・ヴァイオリンに指揮者が真剣勝負で食らいつく、まさにコンチェルトを聴く醍醐味を味わった。

 

ところで・・・・実演に接した演奏会の感想をブログ記録に書きとめておくことの意義を痛感。ブログ管理画面で、今回のソリスト名をワード検索すると、川久保賜紀のヴァイオリンをこの3年で2度ほど、聴いていた。昨年の広響福山定期でベートーベンのコンチェルトを、そしてなんと今年の5月の大阪フィル・ソアレコンサートVol.11でこの日と同じチャイコフスキーのコンチェルト。そのソアレコンサートのブログ記事を読み返してみると、こんなことを書いている。

 

~~当夜のチャイコフスキーの演奏、どうにも私の趣味に合わない。一貫して遅めのテンポで、溶けた粗目砂糖にまみれたスイーツのような印象の演奏が延々と続く第1楽章には、ちょっと辟易。~~

 

そう、たしかに今年5月に同じザ・シンフォニーホールで聴いた演奏は、この記事の通りだった(今でもはっきり覚えている)。それに比べこの日の演奏の痛快なこと。指揮者との相性だろうか、とにかくこの日の演奏は、のりにのっていた。

 

 
3大協奏曲_20190106

201915日  ウィーン・リング・アンサンブル

 

いずみホール

2階バルコニー L後列席

 

ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン)

ダニエル・フロシャウアー(ヴァイオリン)

ハインリヒ・コル(ヴィオラ)

ロベルト・ナジ(チェロ)

ミヒャエル・ブラデラー(コントラバス)

カール=ハインツ・シュッツ(フルート)

ダニエル・オッテンザマー(クラリネット)

アレックス・ラドシュテッター(クラリネット)

ロナルド・ヤネシッツ(ホルン)

 

スッペ         :「詩人と農夫」序曲

J.シュトラウス       : ワルツ「芸術家の人生」

J.シュトラウス       :オペレッタ「こうもり」メドレー                     

J.シュトラウス       :リストの主題による狂乱のギャロップ

J.シュトラウス       : ワルツ「シトロンの花咲くころ」

J.シュトラウス       :常動曲

メンデルスゾーン・メドレー

ヨーゼフ・シュトラウス  :ワルツ「天体の音楽」

ヨーゼフ・シュトラウス  :ポルカ・マズルカ「とんぼ」

ヨーゼフ・シュトラウス  :ポルカ・シュネル「大急ぎで」

A.ライナー             :ワルツ「最初の願い」

ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「ごちゃまぜ料理」

 

 ―― アンコール ――

J.シュトラウス:ワルツ「美しき青きドナウ」

J.シュトラウスⅠ:ラテツキー行進曲

 

14日が会社稼働日となったことで、この週末は大阪にいることに。おかげで3年ぶりのウィーン・リング・アンサンブルをいずみホールで聴くことができた。メンバーは豪華の一言。今年、ホルンがウィーンフィル首席のロナルド・ヤネシッツに変わり、クラリネット奏者2名も1976年のメンバーから変わっている。

 

例年通り、いや例年にも増してツアースケジュールが猛烈すぎる。ウィーンでのニューイヤーコンサートが終わって翌日2日にウィーンを発ったとして、東京に着くのは3日早朝。到着後、ホテルで体を休める間もなく、そのままに日本ツアーに臨んでいるわけで、3日横須賀、4日名古屋、そしてこの日(5日)に大阪いずみホール。まあ、ここまでは世界中を飛び回るビジネスパースンを思えば特段に厳しすぎるとは言わないにしても、凄いのはこの先の日程。6日に米子、そして7日に博多と続く。山陰松江で生まれ育ち、この年末年始も帰省していたものとして、大阪―米子、そして翌日の米子―博多の移動がとても大変なことは身に染みてわかる。プライベートジェットで伊丹―米子、米子―博多を飛ぶならまだしも、現実的な移動手段は2つ。公共交通機関JRを利用したなら車掌でも酔うといわれる振り子型 “やくも” と新幹線での乗り継ぎ移動は実にきついし、バスをチャーターしての車移動にしても、米子から博多に行くには米子道と中国縦貫道を経由しての移動はたっぷり5時間かかる。日本人の私でもこの日程では体調維持が難しい。それをウィーンフィルのトップ奏者に国際線フライトの延長として求めるのだから、相当な日本贔屓でないととてもじゃないが耐えられない。そう思うと、正月に日本にいながらにして絶品のウィーン音楽を楽しむことができるなんて、本当にありがたいこと。

 

この日のプログラムでの一番の聞き物はヨーゼフ・シュトラウスのポルカ・マズルカ「とんぼ」だった。なんて素敵な曲だろうとウィキペディアで調べてみると、なかなかの頻度でニューイヤーコンサートで演奏されていた。一昨年のヤンソンス、そして2002年の小澤征爾の時もプログラムにあったらしい。後日、自宅に戻ったら録画してあるMHKの中継放送を確認しなきゃ。



ウィーンリングアンサンブル‗20190105


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