あーと屋のほぼ大阪クラシック演奏会気まま日記

2018年10月


2018
1018日 小田和正 ツアー2018 ENCORE! 広島グリーン・アリーナ

 

広島グリーン・アリーナ

アリーナ席B-1カテゴリー

 

妻と二人で、小田和正 ツアー2018 Ancore” を聴きに広島市のグリーン・アリーナへ。

 

いやいや、良かったぁ!中学生の時、クラブの先輩に教えてもらったアルバム “ワインの匂い” 以来の40数年に及ぶ小田さんの大ファン。私より一世代上のオフコースデビュー当時を知る方々にはかなわないけど、30歳、40歳にはファン暦なら負けないぞいっ。

 

インターミッション(御当地紀行のビデオ上映)を含めて3時間ほど、ほとんどトークを挟むことなく歌い続けられるスタミナと安定感抜群の歌唱力(さすがに、第2アンコール最初の“さよなら”では音程が怪しくなったけど)。それにしてもコンサート開始から数曲目で早くも  “たしかなこと” をもってこられたんじゃ、たまりません。わたし、この曲を口ずさむと涙腺が緩んでしまうんです。

 

入場時に、前日に別都市でのアリーナ公演を笑止千万極まりない理由でドタキャンした某歌謡曲歌手のコンサートチラシが織り込まれていて、思わず苦笑しながらも、改めてコンサートのクオリティーの高さに小田さんのトップミュージシャンとしての偉大さを思ってしまう。

 

一緒にステージにのったミュージシャンは、ギター、ベース、キーボード、ドラムスと弦楽四重奏(SQ)の8名。ステージ構成がほんと良く練られていて、オフコース時代のオリジナルにかなり忠実な曲もあれば、SQを見事に生かしたアレンジもありで、まったく飽きさせない。PAを効かせたサウンドの中で、はっきりとヴィオラの音が聞こえてくるところなど、お見事(と、小田さんの歌に涙しながら)思って耳を傾けていた。

 

小田和正_アンコール1_20181019


20181017日 大阪フィルハーモニー交響楽団 ソアレ・シンフォニー Vol.12

 

ザ・シンフォニーホール

1階席L30

 

==後半プログラムのみ==

ブラームス : 交響曲第4

  ―アンコール ブラームス :ハンガリー舞曲第1番 ト短調

 

指揮    : 沼尻 竜典 

 

毎年、3月のうららかな日差しが感じられる頃になるとマーラー“大地の歌”を、そして晩秋の紅葉も終わりに近づく頃になるとブラームスの第4交響曲を無性に聴きたくなる。そのブラームスは、3週間ほど前の小泉和裕指揮で聴いた同曲(日本センチュリー、豊中定期)での一本調子気味の音楽よりも、もっと表情豊かで沼尻竜典の意図がはっきりと感じられる“血の通った”演奏だった。それでも、たとえば金管セクションにはもっと渋みが欲しいし、弦も大阪フィルのベストでは無かったよう。私としてもブラームス4番を聴くにはまだ、時期がほんの少しだけ早すぎたかもしれない。秋がもっと深まった11月に聴けば、もう少し違う感想を持っただろうか。

 

私が召集した夕方のミーティングの余波で、部署のみんなが夕方遅くまで仕事で残っているのに、私ひとりいつものように“電波の届かないところに行ってくるから(演奏会を聴きにいってくる!)”と言ってオフィスを離れるわけにはさすがにいかなった。ということで、前半のモーツァルト2曲(歌劇『フィガロの結婚』序曲とヴァイオリン三浦文彰との協奏曲第3番)は聴いていない。

 

《閑話休題》

クラシック音楽バー“ココルーム”の店長が、先日のヴァレリー・アファナシエフの演奏会をザ・シンフォニーホールで聴いたあと、会場出口で店のチラシ配りをしていたら、“あーと屋のブログに紹介されていたお店ですね”と声を返してくださった方がいらっしゃった、とのこと。拙ブログをお読みいただけてるんだぁ、と実感できて、うれしい限り。

スノッブ感皆無の気軽な(けっして綺麗ではないけど・・・“店長、ゴメン”)お店です。

ワタクシ、ほぼ毎週木曜日(大阪にいる限り、ですが)はお店におります。

 

大阪フィル_ソアレシンフォニーVol.12_20181017

クラシック音楽バー "ココルーム” 
西成区山王1-15-11
営業 毎週 木、金、土、日の夕方から
ココルーム2


ココルーム

20181012日 関西フィルハーモニー管弦楽団 第296回定期演奏会

 

大阪ザ・シンフォニーホール

3RRD3

 

ボロディン           : 交響詩『中央アジアの草原にて』

チャイコフスキー     : ロココの主題による変奏曲イ長調

  ――アンコール     バッハ: 無伴奏チェロ組曲第一番プレリュード

チャイコフスキー     : 交響曲第6番 “悲愴”

 

指揮   : アンドレイ・フェーヘル

チェロ : 北村 陽

 

関西フィルを聴くときは、大概の場合最廉価のオルガン席選択なのだけど、今回のようなコンチェルトを聴くときだけは躊躇してしまう。ピアノコンチェルトは論外として、弦楽器の場合でもヴァイオリンはまだしもチェロなどは、楽器特性からいってピアノ以上に分が悪い。ましてやコンチェルト・ソリストが、15歳のチェリスト北村陽ということで、チケット・カテゴリーが一つ上の3階上手バルコニー前列席を選択。

 

いつも大阪フィルや日本センチュリーを聴く中央上手寄りの平土間席とは音響的条件が異なっているので、アップル・トゥ・アップルではないにしても、やはり中低域弦群、そして木管楽器の実力差を感じてしまう。“悲愴” 終楽章終結部のチェロとベースの不安定さなどは、目の前のRRD席で聴いていると顕著で、“おいおい、最後まで集中して” と思ってしまう。もっとも、これについては指揮者の統率力の問題なのかも。

 

この日、是非とも聴いておきたかったのは、平成14年生まれのチェリスト北村陽。兵庫県西宮生まれの彼は、どうやら関西の音楽関係者から強力なサポートを得ているようだ。首席指揮者の藤岡幸夫ではなく、招聘した海外指揮者による定期演奏会でのコンチェルトソロの機会を持つことで、さらなる経験を積ませたいとの強い意志がマネージメントにあったに違いない。

自席が指揮者の右真横バルコニーで、北村陽の幼さの残るニコニコ顔の演奏姿が指揮者の陰に隠れて見えないこともあり、あえてじっと目を閉じて演奏を聴いていた。正確な音程、自発的で豊かな音楽を表現するに十分なテクニックはすでに得ている。チェロという楽器で15歳がこのレベルに達することは驚くべきことなのだろう。これから体の成長とともに、ソロ・チェリストとして何処まで伸びていくのだろうか。エンター・ザ・ミュージックで見たときに比べても、すでにかなり背丈も大きくなっていた。いずれ、遠くないうちにエルガーのコンチェルトを聴けるとき来るだろうか。

 

関西フィル_定期第296回_20181012

2018930日 【聴けなかった!】びわ湖ホール開館20周年記念マーラー 一千人の交響曲

 

“ぐすたふ”  様から29日に行われた緊急特別公演の終演直後に頂いたメールによると、およそ1,000人ほどの一千人ファンがその特別な場に駆けつけたとのこと。私は、とても残念なことに聴くことができなかった。

                                       

28日(金)の夕方、出張先の岩手花巻から伊丹に到着してすぐ空港バスを待ちながら、びわ湖ホールの公式HPを覗くと緊急告知が目に飛び込んだ。----9/30(日)の公演については、通常どおり開催する予定としておりますが、警報等の発令状況、交通機関等の運行状況等を考慮して・・・・。 この演奏会にあわせて週末大阪滞在にしたことで、土曜日(29日)は午後3時から日本センチュリーの豊中定期、そして夕方6時から梅田で近畿地区在住者による高校同窓会を予定していた。日本センチュリーには失礼だけど、豊中とびわ湖ホールを天秤にかけると、びわ湖が1000倍重い。でも・・・、高校の同窓会は普段、週末大阪にいない私のために幹事がわざわざこの日にセットしてくれたもの。私が不義理をするわけには絶対にいかない。

 

結局、びわ湖ホールHPの公式アナウンス冒頭の930日(日)の公演については、通常通り開催する予定としておりますが…”の言葉に一縷の望みを託すことに。もともと日曜日(30日)は一千人の交響曲終演後、その日の内に京都から新幹線で東京に移動する必要があったので、新幹線運行中止による大津泊まりを想定して、品川のホテルとは別に大津駅前のホテルをダブルブッキング。とにかく、公演が決行された場合は、万難を排してその演奏に立ち会うためにあらゆる策をとったのに….嗚呼っ、無情にも豊中ホールでの演奏会の途中休憩のホワイエでHPを覗き(“堪らずに、覗いてしまい” が適当かな)、正式な公演中止の発表を目にすることに。

 

常々、勤務先の人事トレーニングで “主体性を発揮する (フランクリン・コヴィー 7つの習慣”  について偉そうにノタマッテいながら、この度の台風24号襲来にともなう理性的判断・合理的決断までの心理的プロセスは、今になってみると複雑なものだった。社員に対して “自分にとってOut of Controlな事柄・出来事については意識を向けるべからず・・・” と言いながら、びわ湖に向かって、『せめて緊急特別公演の開始時間を15時にしてくれてれば!』と心の中で叫んでしまった。

 
びわ湖ホール_公演中止_1_20180930


ちなみに、当日(30日)は新大阪新幹線ホームは早くも朝8時過ぎには人の波で身動きが取れないほど。結局、こだまで品川にたどり着いた時は夕方になっていた。

台風一過の月曜日の東京湾の朝焼けのみごとなこと。

 
10月1日 早朝5時14分 品川のホテルの部屋から
びわ湖ホール_公演中止_20180930

2018929日 日本センチュリー交響楽団 豊中名曲シリーズ Vol. 8

 

豊中市立文化芸術センター 大ホール

1階席O 34

 

ベートーベン    : 交響曲第2

ブラームス      : 交響曲第4

 

指揮            :小泉 和裕  

 

翌日(日曜日)のびわ湖ホール開館20周年記念演奏会『マーラー 一千人の交響曲』を聴くために週末大阪滞在としたことで、ついでの機会にとチケットを購入したコンサート。台風24号が迫るなかでの、いささか以上に“心、此処にあらず”の心理状態で臨んだ演奏会。そのせいもあってか、ちょっと硬直過ぎる小泉和裕の音楽は、残念ながらまったく心に響かなかった。時にはこんな演奏会もある。

 
日本センチュリー 豊中名曲シリーズ_Vol.8_20180929

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