あーと屋のほぼ大阪クラシック演奏会気まま日記

2017年11月

2017年1115日 フェドセーエフ指揮 チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ サントリーホール

 

サントリーホール

2925

 

チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 

  ――アンコール  ビュータン: ヤンキー・ドゥードゥル

ラフマニノフ: 交響曲第2番 ホ短調

  ――アンコール      スヴィリードフ: 吹雪

                                          チャイコフスキー:『くるみ割り人形』から“スペインの踊り”

 

指揮 : ウラディーミル・フェドセーエフ

ヴァイオリン: 三浦 文彰 

 

またもやブログ更新をサボってしまった。しかも今回は4週間近くも。演奏後直ぐにiPhoneEvernoteに残したメモ書き(ノート)を頼りに演奏の防備録として順次、ブログに残します。

 

ここ最近、ラフマニノフの交響曲第2番が大のお気に入りで、いつもBGM代わりにYouTubeにアップされた動画(音源)を流している。特に第3楽章は10月の“神々の黄昏”によるワーグナー中毒状態のデトックスにもってこいで、最近行き始めた新今宮のクラシック音楽・バーでもよく聴かせてもらう、というか、店主が私の嗜好を察知して手持ちの音源を複数かき集めてくれていて、私が行くたびに毎度違った演奏が店のスピーカーから流れる(これが実にいい音するんですわ!)。

 

オーケストラは、かなりぬるい。(演奏会直後のEvernoteへのメモにそう書いてる)。オケのアンサンブルは悪いし、特に木管の実力はがっかりレベル。前述の通りとても期待していたシンフォニーだけど、むせかえるようなロマンティシズムに乏しく、ちょっと期待はずれ。曲への思い込みが強すぎたかな。いずれにせよ、上手いオケとともに、全体を見通しよく構築させないとメリハリ乏しく長く退屈なものになりがち。

 

3楽章の出だしのクラリネットソロを徹底的に弱音で吹かせたの聴いて、今年5月の大阪フィルとフェスティバルホール(第508回定期)でのチャイコフスキーの5番シンフォニーの演奏を思い出した。第2楽章の例のホルンソロで、この日とまったく同様に徹底して弱音で吹かせていた。

フェドセーエフ_チャイコフスキー_20171115

2017年1114日 東京交響楽団 第655回定期演奏会 サントリーホール

 

サントリーホール

1階19

 

レーガー: ベックリンによる4つの音詩 作品128 

ダンディ: フランスの山人の歌による交響曲 作品25

   ―― アンコール ドビュッシー: 前奏曲第1巻から第6曲“雪の上の足跡”

ドヴォルザーク: 交響曲第9番 ホ短調『新世界より』

 

指揮 : ユベール・スダーン

ピアノ: フランク・ブラレイ 

 

またもやブログ更新をサボってしまった。しかも今回は4週間近くも。演奏後直ぐにiPhoneEvernoteに残したメモ書き(ノート)を頼りに演奏の防備録として順次、ブログに残します。

 

ダンディの“フランスの山人の歌による交響曲”はクラシック音楽を聴き始めたころ、“レコード芸術”を通じて大変よく曲名を目にした。LPを持っていただろうか、記憶にない。少なくとも東京から転勤を機に所有していたLPをディスクユニオンにまとめて売り払った後、CD時代になって買った記憶ない。こんなに素敵な曲だったっけ?スイスとの国境付近の山々の風景だろうか、朝霧に包まれた山岳やら、木々と草花に彩られた高原風景など(行ったこと無いけど・・・)を見事にイメージさせてくれる曲だった。

 

演奏会を聴いて時間が経ちすぎた今となっては、どこが…どうなどといったことは忘却の彼方(Evernoteに演奏についてのメモがないので記憶を呼び戻すよりどころが無い)けど、新世界シンフォニーは、2週間前に聴いたアルミンク・日本センチュリーよりもずっと魅力的だ、と終演後に思ったことだけはたしか。

 

 東京交響楽団_第655回定期_20171114

2017116日 大阪フィルハーモニー交響楽団 マチネ・シンフォニー Vol.18

 

ザ・シンフォニーホール

一階席M29

 

ブラームス: ハイドンの主題による変奏曲 作品56a

メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲 ホ短調

  ――アンコール  イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ 第2番イ短調第1楽章

ブラームス: 交響曲第2番 ニ短調

 

指揮:  井上道義

ピアノ : 山根 一仁

 

またもやブログ更新をサボってしまった。しかも今回は4週間近くも。演奏後直ぐにiPhoneEvernoteに残したメモ書き(ノート)を頼りに演奏の防備録として順次、ブログに残します。

 

東京への移動の合間を縫うように時間を無理やり作って、ザ・シンフォニーホールへ。1曲目“ハイドンの主題による変奏曲”が始まると、一瞬にして柔らかな響きと色彩に富んだ音に包まれる。間違いなく、井上道義の力量によるもの。彼の指揮する音楽は、いつもながら曲冒頭で(暴力的な一撃で始まる音楽であろうと、またはピアニシモのレントで開始されようと)、それまでの己の雑念を消し去って、音楽に引き込んでくれる。魔法のようだ。きっと練習では冒頭部分に相当時間を(もしかすると徹底的に)時間をかけているのではないか。

 

来年のVol.19Vol.20のチケット先行販売があり、毎度のこと平日午後開演でいけるかまったくわからないまま、後先考えずに早速購入。秋のVol.20はついに井上道義から尾高忠明に代わった。(いや、それとも“替わった”なのか)。後に発表された来期のフェスティバル定期のプログラムからも井上道義の名が消えてしまった。大阪フィルは“ラテン系だ”との意味不明な一部選曲についてはまったく評価しないものの、ベートーベンや今日のブラームス第2シンフォニーのように、旋律線の扱いや細かなニュアンスまで徹底して意識しながらも、指揮台の上から長い両手の動きとともに音楽の核心を掴んで抉り出し、目の前にさらけ出すような演奏が、今後大阪フィルから聴けなくなってしまうのかと思うと、とても残念でならない。

 
18_20171106

2017113日 ロシア国立交響楽団 ザ・シンフォニーホール公演

 

ザ・シンフォニーホール

1L8

 

ボロディン: 歌劇『イーゴリ公』より“韃靼人の踊り”

チャイコフスキー: 交響曲第4番 ヘ短調

チャイコフスキー: 大序曲『1812年』

チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調

  ――アンコール  ショスタコーヴィチ: バレエ音楽『ボルト』より“荷馬車引きの踊り”

 

指揮               ヴァレリー・ポリャンスキー

 

妻を大阪に呼んでのコンサート。休憩を挟んで、正味2時間ほど、続けざまに爆音系はキツイ。この長丁場ではアゴーギク満載のコッテリ演奏でなかったことがある意味で幸いだったかも。ただ、曲ごとの演奏の出来や、感想はというと、わざわざ一流半のオケ演奏をじっと座って聴かなくても、と思わないでもない。

 

プログラムの異様さは途中休憩20分後の後半プログラムで5番シンフォニーの前に『1812年』を演奏すること。最も、それに惹かれて他の多くの人と同じようにチケットを買った訳だけど(しかも妻まで誘ってしまい、後で“何が楽しいのかさっぱりワカランと言われてしまった)、バンダ役でステージにのった2本のTp.がロシア・オケの昔ながらのペラペラなラッパの音を聞かせてたくらいで、演奏自体はちょっと以上に淡白。大植英次が指揮する大阪フィルのほうが、ずっと面白い。そのあとの5番シンフォニーに備えて、あえて拍手を抑制させるかのように、エンディングで鐘を打ち鳴らしながらディミヌエンドさせた。

 

閑話休題

終演後のホールを出て街路樹の下を歩いていると、いつもの学生オーケストラの演奏会ビラ配りに混じって、男性が『新今宮でクラシック音楽・バーやってます』と声をかけながら小さなビラを配ってた。普段はビラを受け取ることなどまずない(福島の駅ホームのゴミ箱に入れてしまう)のだけど、このときは“クラシック・バー”の言葉に引っかかり、ビラを受け取った。

 

これぞ一期一会ですね。素敵な場所を見つけました。“クラシック音楽”にイメージされるスノッブさなど皆無。クラオタ度合いでは私など足元にも及ばない酒飲みの愛すべき店長(マスター)が、ひたすらクラシック音楽をかなりの音量でかけている。ちなみに、店長もロシア国立交響楽団の演奏会を聴きに来ていて、途中休憩でワインを飲んだ勢いで、手元に持っていた店のビラ(写真)を配ったらしい。

 

木曜日から日曜日の夕方から夜11時まで。つまみは柿ピーくらいだけど、お酒は店長の趣味で大変豊富。なによりクラシックCD3,000枚が透明ケースの衣装箱に入れられて山積み -ここから、私の様なクラオタ客のリクエストに応じて店長が記憶を頼りにほじくり出す(笑)。そして、呆れるくらいのクラシック音楽関係の本の山。ちなみに自宅に、まだ別にCDを3,000枚ほどお持ちだそう。

とにかく聴かせてくれるCDが面白い。カツァリスのグリーグPコン、ムラビンスキーのブラームスなどなど。愛すべきクラオタ店長に会いに、ほぼ毎週木曜日の夜、11時の閉店間際に顔を出しています。ちなみに、静かにお酒を飲みながらクラシック音楽を…という訳には大概の場合行かない(勿論、客がたまたま自分ひとりの場合など、そんな時もある)ので、もし訪ねてみられる方は十分にご承知おきを。ちなみに、昨夜は閉店前の店長と二人だけの音楽鑑賞会状態でショスタコーヴィッチの12番だった。

 

 
ココルーム


ココルーム2


ロシア国立_20171103


2017
1030日 日本センチュリー交響楽団 クラシック名曲コンサート

 

フェスティバル・ホール

2階1列37

 

チャイコフスキー: 歌劇『エフゲニー・オネーギン』より“ポロネーズ” 

ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番 ハ短調

ドヴォルザーク: 交響曲第9番『新世界より』

 

指揮               クリスティアン・アルミンク

ピアノ                上原 彩子

 

またもやブログ更新をサボってしまった。しかも今回は4週間近くも。演奏後直ぐにiPhoneEvernoteに残したメモ書き(ノート)を頼りに演奏の防備録として順次、ブログに残します。

 

大阪に本社を置く建設会社の創立100周年を記念した冠コンサート。席は発売開始早々に購入した2階席中央最前列。ただし、いつも大阪フィル定期で座る1階中央のボックス席真後ろを選択して、大阪フィルと日本センチュリーの音の違いを感じたほうが良かったのかもしれない。

 

日本センチュリーはいつものとおり十分に安定しているけど、アルミンクと作る音楽は、一期一会の緊張感もソリストとの丁々発止のスリリングさ(勿論、それを求めているわけでもないけど)も特段になく、演奏会から3週間もたった今では手堅くこなした、という印象しかない。久々に実演に接した新世界シンフォニーも、この2週間後にサントリー・ホールでスダーン・東響による同曲を聴いた後では、もはや印象に乏しい。いずれにせよ、フェスティバル・ホールは122管編成には大きすぎる。

 

たしかラフマニノフの後にピアニストアンコールがあったはずだけど、残念なことにEvernoteに控えてない。演奏会の防備というブログ本来の目的にかなわず、大いに反省。


日本センチュリー_クラシック名曲コンサート_20171030

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