あーと屋のほぼ大阪クラシック演奏会気まま日記

2017年06月


2017
621日 ザ・シンフォニーホール・ストリング・クインテット Vol.1

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1J

 

モーツアルト         : アイネ・クライネ・ナハトムジーク K525

ロッシーニ           : チェロとコントラバスのための2重奏曲 ニ長調

コダーイ             : 2つのヴァイオリンとヴィオラのためのセレナード OP12

ドヴォルザーク       : 弦楽5重奏曲 第2番 ト長調 OP77

    ――アンコール レーガー:叙情的アンダンテ“愛の夢”

 

クインテットメンバー

1stVn  田野倉 雅秋  大阪フィル首席コンサートマスター

2ndVn  岡本 伸一郎  大阪交響楽団アソシエイト・コンサートマスター

Va     木下 雄介     大阪フィル首席奏者

Vc     北口 大輔     日本センチュリー首席奏者

Cb     村田 和幸   日本センチュリー首席奏者

 

呼び込みチラシの裏面に次のように書いてある・・・・

2017年、開館35周年を迎えるザ・シンフィニーホールから新たにThe Symphony Hall String Quintetが始動。クラシック喫茶のように気楽に、でも心から音楽を堪能する至福のひとときをお贈りするとともに、さまざまなコンサートの楽しみ方を追求・提案していきます。 ――中略―― ザ・シンフォニーホールの音響空間を存分に生かした美しい音色、見事に息の合ったアンサンブルはシンプルに音楽の楽しさを感じさせてくれるでしょう。』

 

この演奏会も数年前にホールのオーナーシップが朝日放送から慈慶学園グループに移ってから矢継ぎ早に繰り出される新機軸のうちのひとつ。すでに同じ趣旨で始まった弦楽アンサンブル(The Symphony Chamber Ensemble)、弦楽4重奏(The Symphony String Quartet)は都合がつかなかった・・・と言うより、ありきたりのプログラミングであまり魅力を感じず都合をつけて聴きにいかなかった。対してこの在阪オケのトップ奏者を集めた弦楽5重奏は、2nd.Vaでも2nd.VcでもなくCbを加えたユニークな編成で “何か面白いことをしてくれそう” との期待感を抱かせる。翌木曜日の関西フィル定期、金曜日の大阪フィル定期(準・メルクルがペトルーシュカを振る)、さらには週末をはさんで月曜日に読響の大阪定期(シモーネ・ヤングがアルプス交響曲を振る)とコンサートが続くというのにチケットを買ってしまった。

 

休憩を挟んで2時間20分のコンサートを聴き終えての感想は、“ホール常設の5重奏団としてのコンセプトがまだ定まっていない” ということ。2Vn+Va+Vc+Cbで書かれた作品がほとんど無いなか(今後どんどん歴史に埋もれた無名の作品を掘り起こすなら話は別だけど)、その限られたオリジナル作品を入念に仕上げて聴かせるのか(今日のドヴォルザーク)、それとも極小オーケストラとして演奏するのか(例えばアイネ・クライネ・ナハトムジーク)? 本日のアプローチはどっちつかずなままで、アイネ・クライネ・ナハトムジークは1st Vn田野倉が遠慮し過ぎていて、眠たくなるくらいつまらない演奏。一方でコダーイは(2Vn ,Va3重奏)、逆にその恭謙さが上手くバランスさせて曲の持つ深みを引き出すことに。

 

ドヴォルザークの室内楽はStamits Quartetの全集CD10枚セットをiPadに入れていて日ごろ新幹線で移動のときに良く聴く。有名曲12番に限らず多くの曲はその中間に置かれた暖徐楽章が翳りと郷愁に満ちていて大変魅力的なのだけれど、今日始めて聴いた5重奏曲はポコ・アンダンテの第3楽章が明るく平和で慈愛に満ちており、5名の名手による演奏はこの日の最高の聴き所だった。

 

ロビーで928日のVol.2のチケット先行販売がされたので、後先の都合も考えずに最前列の席を購入してしまった。後で確認したら、大阪フィル9月定期(26日、27日:ユベール・ズダーンがシューベルトの未完成とザ・グレートを振る)の翌日でなないか!。また連荘になってしまった。(ところで、コンマスとVaトップも定期翌日の演奏なんだけど、練習してる時間、あんのかなぁ)

 
シンフォニーホール弦楽5重奏_20170621


2017616日 日本センチュリー交響楽団 第217定期 1日目

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階 定期会員席

 

ジョン・アダムズ: 管弦楽のためにフォックストロット『議長は踊る』

コリリアーノ: “レッド・ヴァイオリン”組曲

   アンコール  J.S.バッハ: 無伴奏パルティータ第2番“サラバンド”

 

シューマン: 交響曲第2番 ハ長調

 

指揮・ヴァイオリン : ドミトリー・シトコヴェツキー

 

この4月からシンフォニー定期会員(すでにいずみホール定期会員なのでステータスは “プレミアム会員” )になって正解! 幾度となくブログに書いているけど、コアメンバーによる日本センチュリーの演奏レベルは非常に高い。日本でも屈指でなないか。

ドミトリー・シトコヴェツキーの指揮者としての技量はディメイよりも上じゃなかろうか。実演でシューマンの第2交響曲を今日ほど純音楽的に楽しめたことはなかった。
木管ソロと弦楽が織り成す憂愁にみちた第3楽章から終楽章エンディングまでの音楽のドラマには体が硬直するまでに感動してしまった。これぞ“浪漫”派音楽。同曲が演奏される来月の関西フィル定期は出張予定が入りチケットを知人に譲ってしまったけど、(前半にシュテファン・ドールがモーツアルトとR・シュトラウスのホルンコンチェルトを吹く!)、今日、日本センチュリーでこれほどまでの演奏を聴くことができたのだから関フィルを聴かないでおくことも“良し”としようではないか。(それでもシュテファン・ドールを聴き逃すのは痛い!)

 

前半2曲は勿論初めて聴く曲。ジョン・アダムズは2010年のメット・ライブビューイングでオペラ “ニクソン・イン・チャイナ” メトロポリタン初演舞台の上映を覚えている程度、ちなみに演奏された “管弦楽のためにフォックストロット『議長は踊る』” はそのオペラで使われなかった曲を作者自身がオーケストラ曲にしたものなのだそう(プログラムの曲目解説による)。またコリリアーノは2012年の大阪フィル定期でゲテモノ好き(本人曰く)下野竜也の選曲・指揮で “ハーメルンの笛吹き” を聴いた記憶があるくらい。あらかじめ客席に座らせておいた3組9人の学生フルート奏者を舞台上のハーメルンの笛吹きに扮した瀬尾和紀がステージ上に笛の音にのせて誘い出し、終曲で舞台袖に連れ去ると共にステージが暗転して終わる面白い演出だった。

 
日本センチュリー_第217回定期_20170616

2017614日 大阪フィルハーモニー交響楽団 マチネ・シンフォニー Vol.17

 

ザ・シンフォニーホール

一階席M

 

ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第3

  ――アンコール モーツアルト: ピアノソナタ第10K330 第2楽章

 

リムスキー=コルサコフ: 交響組曲「シェエラザード」

  ――アンコール グリーグ : ペールギュントより“朝”

 

指揮    : 井上 道義

ピアノ  : ハオチェン・チャン

ヴァイオリンソロ(シェエラザード): 田野倉 雅秋(コンサートマスター)

 

大阪フィルのマチネ・シンフィニーは毎回プログラミングに何かしらの捻りが利いていて単なる平日午後のシニア層に向けた名曲コンサート然とならないところが良い。昨年春のVol.15ではバンドネオン大御所のネストル・マルコーニをソリストに呼んでの自作のバンドネオン・コンチェルト、そして秋のVol.16では滅多に聴けないチャイコフスキーの第2Pコンを第5番交響曲の前に据えたプログラムだったけど、今回のVol.17はポピュラー曲「シェエラザード」の前にヴァン・クライバーン優勝者ハオチェン・チャンをソリストにフィーチャーしてラフマニノフ第3番をもってきた。

 

井上道義はピアニストに対して“お前に主導権は渡さない”と言わんばかりに音楽を先導していき、特に第1楽章ではハオチェン・チャンがひたすら井上道義の長い両手の動きに喰らいついていった、というところか。それでも第3楽章に入って音楽が激しさを増してからはピアノとオーケストラの掛け合いが進むにつれ、どんどんとボルテージが上がり(この曲はどの演奏を聴いてもそうだけど)最後は熱狂のエンディング。盛大なブラボーが飛んでいた。

 

後半曲のシェエラザードも大阪フィルの演奏が安定しており、各ソロも達者で聴いていて実に楽しい。木管・金管に限らず打楽器からハープまで、とにかく大阪フィルはシンフォニー・ホールのステージ上でどの程度の音量で弾けば(吹けば)最良のバランスで客先に届くか熟知している。

 

閑話休題

昨秋Vol.16を聴いたその日にメット・ライブビューイングの今シーズン開幕作品、サイモン・ラトル“トリスタンとイゾルデ”を観ている。奇しくもこの度Vol.17にあわせて最終演目“ばらの騎士”を難波パークスで鑑賞した。残念なことに今シーズンから倉敷MOVIXが上映館から降りたため週末の観賞チャンスが無くなり、大阪にいる平日、月―木での難波パークスが唯一の観賞可能館となってしまった。おかげでドイツオペラ2作品《トリスタンとイゾルデ》、《ばらの騎士》は押さえたものの、出張やら会食で都合がつかずじまいでいくつかの新演出を観逃した。幕間休憩中に紹介された来期10作品の中にはドイツオペラが1作品もないのはどうしたことか。

 

大阪フィル_マチネVol17_20170614


メットライブ_ばらの騎士

201764日 山田和樹・日本フィルハーモニー マーラーツィクルス第8回 一千人の交響曲 2日目

 

オーチャード・ホール

1

 

武満 徹 : 星・鳥(スター・アイル)

マーラー : 交響曲第8番「一千人の交響曲」

 

指揮 : 山田 和樹

 

ソプラノ1 罪深き女             : 林 正子

ソプラノ2 懺悔する女           : 田崎 尚美

ソプラノ 栄光の聖母            : 小林 沙羅

アルト1 サマリアの女          : 清水 華澄

アルト2 エジプトのマリア       : 高橋 華子

テノール マリア崇敬の博士      : 西村 悟

バリトン 法悦の教父            : 小森 輝彦

バス 瞑想する教父              : 妻屋 秀和

 

1コーラス    武蔵野合唱団

第2コーラス    栗友会合唱団

自動合唱        東京少年少女合唱隊

 

初日のブログでホールを酷評したきりで演奏についてまったく触れなかったのは、その日の演奏のあまりの “つまらなさ” をどう捉えてよいか困ってしまったから。残念ながら2日目を聴いてその “つまらなさ” を追体験してしまった。耳に聞こえてくる400人超による音の迫力に圧倒されながらも、3月の広上淳一、京都市交響楽団の演奏が如何に名演だったかを思い知らされてしまった。具体的にどうだったか…う〜ん、困った。決して凡演などではないけど、日フィルの決して精度の高いとは言えない演奏もあり、なんらインスピレーションも得られない、ただただ普通の演奏だったということか。

 

山田和樹の指揮はいまから5年ほど前に大阪フィルのシンフォニーホール定期で聴いている。前半にシュテファン・ドールをソリストに迎えた珍しいグリエールのホルン協奏曲と初演されたばかりの日本人作曲家の作品、そしてブザンソンコンクールの課題曲でもあった“幻想交響曲”をプログラムにしたもので、いつもの通り初日を1階の定期会員席で、そして2日目は彼の若々しくも自信に満ちた指揮ぶりを真正面のオルガン席W列から目の当たりした。ブザンソン優勝直後に大阪フィルがオファーしたのだろうか、もしかするとギャラは山田和樹よりもシュテファン・ドールの方が高かったのかも?(さすがにそれはないか・・・)。幻想交響曲での見事なオーケストラ掌握に感嘆するとともに若干33歳にして早くも感じされる“風格”に恐れ入った記憶がある。私が身をおくビジネスの世界でもファスト・トラックは当たり前のことであるけど、まさに山田和樹は指揮者の世界においてオン・ア・ファスト・トラックであることは間違いない。その後の昇竜の勢いを思えば、もう大阪フィルの定期には迎えることの出来ない存在になってしまった。曲のエンディング、3階バルコニーのバンダに向かって両手を振り上げる姿は、録画でみる若かりし頃の小澤 征爾にそっくりではないか。

 

“一千人の交響曲”は昨年のサントリーホールでのハーディング・新日フィル(第560回定期)演奏会が、学生時代に聴いた上野文化会館での日本フィル創立25周年記念演奏会から35年ぶりの実演だったけど、それからなんと一年足らずで都合4回も生演奏を聴くことができた。東京に居を移さない限りもう実演を聴く機会が無いだろう。

 

 日本フィル_山田和樹2_20170604


2017
63日 山田和樹・日本フィルハーモニー マーラーツィクルス第8回 一千人の交響曲 初日

 

オーチャード・ホール

1階 2727

 

武満 徹 : 星・鳥(スター・アイル)

マーラー : 交響曲第8番「一千人の交響曲」

 

指揮 : 山田 和樹

 

ソプラノ1 罪深き女             : 林 正子

ソプラノ2 懺悔する女           : 田崎 尚美

ソプラノ 栄光の聖母            : 小林 沙羅

アルト1 サマリアの女          : 清水 華澄

アルト2 エジプトのマリア       : 高橋 華子

テノール マリア崇敬の博士      : 西村 悟

バリトン 法悦の教父            : 小森 輝彦

バス 瞑想する教父              : 妻屋 秀和

 

1コーラス    武蔵野合唱団

第2コーラス    栗友会合唱団

自動合唱        東京少年少女合唱隊

 

オーチャード・ホールは、1990年に新婚の妻をつれてニューイヤーコンサートに出かけて以来。そのときの曲目は新世界交響曲とスターウォーズ組曲だったことは覚えているけどオーケストラはどこだったのだろう。実に27年ぶりのホールだけど、ネットで盛んに書きたてられているとおり本当に音響が最悪。

 

舞台奥に壁のように立ち並んだ合唱ばかりが耳にダイレクトに届く一方で、ステージ前面に大きく展開したオーケストラの音が聴こえてこない。弦の音はどこに消えてるんだろう。大きな空間で音が減衰してしまってもバランスよく聞こえるNHKホールのほうがまだずっとましだ。神秘の合唱を歌い終えた後のオーケストラのみのエンディングがとても小さく聴こえる。残響なんて、精々0.5秒くらいだろうか。三階の左右バルコニー先端に配したバンダも、当然ながら指揮を見ながらステージ方向に向かって吹くので、音が空間に消えていき、山田和樹が大きな身振りでバンダに向かって指揮パフォーマンスをしても空しくさえ見えてしまう。

 

月曜日からの会議にあわせて週末土曜日から東京入りし、今日、明日と続けて聴くのだけど、今年正月にチケット購入時、よりによって両日ともほぼ同じ席を選択してしまった。日頃、フェスティバルホール、ザ・シンフォニーホール、いずみホールとクラシック演奏に非常に適した優れたホールで演奏を聴けるありがたみをつくづく感じる。

 

演奏は2日目を聴いたあとに日記にします。

日本フィル_山田和樹_マーラー8番初日


2017
526日 日本センチュリー交響楽団 第35回いずみ定期 

 

いずみホール

1階 定期会員席

 

ハイドン: 交響曲第90番 ハ長調

モーツアルト:ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調

 

ハイドン: 交響曲第76番 変ホ長調

ハイドン: 交響曲第92番 ト長調『オックスフォード』

 

 指 揮        : 飯森規親

ヴァイオリン  水無瀬 一成

 

またまた演奏会の記録(ブログ)更新をサボってしまった。5.月に聴いた7つの演奏会(ダニエル・シュー・リサイタル、大阪フィル第508回定期、シンフィニーホール・ビッグバンドVol.5, 関西フィル第283回定期、松江クラシック、タンペレ・フィル、日本センチュリーいずみ第35回定期の記録を一気にアップします。

 

今回の交響曲3曲はとても味のある選択。なかなかに個性的な作風の90番(チェンバロを加えて演奏された)、疾風怒涛時代と晩年のロンドンセットの狭間にある作品がこんなにも面白いことを気づかされた76番、そして最後に93番から始まるザロモン・セットと同様に大規模で交響曲としての完成された様式をもつオックスフォードで締めくくる。演奏はシンフィニー3曲の編成がほぼ同じことも幸いしたのか、初期作品を取り混ぜるこれまでのハイドン・マラソン以上に安定したアンサンブルに感じられた。

 

毎回、ハイドンにこだわらずコンチェルトを1曲プログラミング、ということだろうけど、一度でもシュテファン・ドールやラデク・バボラークの音を聴いてしまうと首席奏者といえども実力の差は如何ともしがたい。吹きこなすことがそもそも難しいホルンのコンチェルト・ソロ奏者は世になかなかいない、ということなのだろう。毎回、コンチェルト曲目やソリスト名で集客が増減している様子は無くハイドンを聴きたい固定ファンで席が埋まっているのであれば、無理にコンチェルトなど置かずにハイドンの交響曲4曲でプログラミングしても良かったのでは。

 
日本センチュリー_いずみ定期_20170526

2017525日 タンベレ・フィルハーモニー管弦楽団 ザ・シンフォニーホール公演

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階L33

 

シベリウス: 交響詩「フィンランディア」

シベリウス: ヴァイオリン協奏曲ニ短調

  ――アンコール  J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ“ガポット” 

 

シベリウス: 交響曲第2番 ニ長調

  ――アンコール  シベリウス:  悲しきワルツ

                                  「カレリア」より“行進曲”

 

指揮: サントゥ=マティアス・ロウヴァリ

ヴァイオリン: 堀米 ゆず子

 

 

またまた演奏会の記録(ブログ)更新をサボってしまった。5.月に聴いた7つの演奏会(ダニエル・シュー・リサイタル、大阪フィル第508回定期、シンフィニーホール・ビッグバンドVol.5, 関西フィル第283回定期、松江クラシック、タンペレ・フィル、日本センチュリーいずみ第35回定期の記録を一気にアップします。

 

 

実のところ、この北欧の無名オーケストラには、その気になれば週末に聴きに行ける福山リーデンローズでの公演ですら、まったく興味が沸かなかった。にもかかわらず一週間前にチケットを購入したのは、まずシンフォニーホールお気に入りの場所(1階中央上手)の席が売れ残っていたこと、プロモーターの意向による新進演奏家ではなく堀米ゆず子をソリストに迎えてシベリウスのコンチェルトが聴けること、そして最後に背中を押したのはチラシに記された“97名のオケメンバーを持ち2015年には創立85年周年を祝った”との文字。精々60名ほどで半世紀の歴史もない地方都市大阪のオーケストラの欧州地方都市公演などと同列に見てはいけないのかもしれない、と痛烈に思ったから。

 

いやいやびっくり、ここ数年、シンフォニーホールで聴いたオーケストラコンサートで出色のとんだ掘り出し物の演奏会だった。16型(バスは7本)の弦は決して透明とはいえない響きだけど、とにかく良く鳴る。交響曲2番終楽章の長調の解決にむかう長いクレッシェンドで、このまま続けたら腰砕けになるんじゃないかと心配するくらい限りなく音圧をあげていく様は、とにかくスリリングなくらいに迫力満点。しかも頂点を迎えた後のコーダでは決してブラスを喚き散らさせること無く、節度を持って最後の大団円まで持っていったロウヴァリの技量は相当なもの。きっとこの来日でロウヴァリとタンベレ・フィルは知名度を相当に上げたことだろう。また、再来年にでも大阪(そして福山にも)に来てもらえないかな。

 

 
タンペレ_20170525_ムーミン

タンペレ_20170525

2017520日 松江クラシックス2017 プラバホール モーツアルト・シンフォニー・コンサート

 

松江 プラバ・ホール

1019

 

モーツアルト : 交響曲第25番 ト短調

モーツアルト : ピアノ協奏曲第21番 ハ長調

   ――― ピアニスト アンコール  

ドビュシー: 前奏曲集第1巻 “音と香りは夕暮れの大気に漂う”

 

モーツアルト : 交響曲第40番 ト短調

 

演奏                 :松江クラシック・オーケストラ

コンサートマスター   :朝枝 信彦 (松江クラシック音楽監督)

ピアノ              :ジェラルド・キニーニ

 

またまた演奏会の記録(ブログ)更新をサボってしまった。5.月に聴いた7つの演奏会(ダニエル・シュー・リサイタル、大阪フィル第508回定期、シンフィニーホール・ビッグバンドVol.5, 関西フィル第283回定期、松江クラシック、タンペレ・フィル、日本センチュリーいずみ第35回定期の記録を一気にアップします。

 

島根県松江市のプラバホールは、近年国宝に指定された松江城の別名“千鳥城”の千鳥Ploverから命名され、国道9号線沿いに図書館と並立して1986年に建てられた公共ホール。出雲大社(いずもおおやしろ)になぞられた武家屋敷の瓦屋根を模した外観は、国際文化観光都市“松江”のイメージを尊重したデザインとなって、ホールはステージ正面に中・四国地方で唯一パイプオルガン(33ストック、パイプ数3,623本)を備えている。大阪でよく聴きに出かける大阪“いずみホール”とほぼ同キャパなのでついついその響きを比べてしまう。

 

シューボックス型音楽ホールとして緻密に音響設計された“いずみホール”の豊潤な響き(60人規模の中型オケを最前列で聞いても、目前の弦の直接音とホール間接音が見事にブレンドされて聴こえる)に比べ、プラバホールは多目的利用の公共施設の宿命か、今日のように同じ規模の編成をホールど真ん中の席で聴いても、ステージからの直接音が強めで弦の音に艶やかさがなく、内外装の見事さにくらべ“贅沢な音空間”ではない。

 

各パートの首席に国内外のトップ演奏家を招いた地元山陰フィルハーモニーメンバー中心に編成されたオーケストラの演奏は、山陰の地方都市としてはなかなか立派なもの。マンハイム国立歌劇場オーケストラの奏者+山陰フィルメンバー3名による交響曲第25番のホルンは、一昨年の大阪フィル502回定期のへたれに比べてはるかにしっかりしていた。・・・おっと、松江は18歳まで過ごした忘れがたき故郷ゆえの地元びいきもあるかな。そういえばパンフレットに記載された参加メンバーに高校時代の後輩の名前を見かけた。懐かしい。

 
松江クラシック_20170520

 国宝松江城 2017年5月7日撮影
松江城_2017年5月5月7日

松江城内の、満開のなんじゃもんじゃの木 2017年5月7日撮影
松江城_なんじゃもんじゃ_2017年5月7日

2017517日 関西フィルハーモニー管弦楽団 第283回定期演奏会

 

大阪ザ・シンフォニーホール

オルガン席

 

ラヴェル     :ラ・ヴァルス

ラヴェル     :ピアノ協奏曲 ト短調

   ――― ピアニスト アンコール  フランス風即興曲

 

ヴォーン・ウィリアムズ :交響曲第5番 ニ長調

 

指揮   :  藤岡 幸夫

ピアノ  :  シブリアン・カツァリス

 

 

またまた演奏会の記録(ブログ)更新をサボってしまった。5.月に聴いた7つの演奏会(ダニエル・シュー・リサイタル、大阪フィル第508回定期、シンフィニーホール・ビッグバンドVol.5, 関西フィル第283回定期、松江クラシック、タンペレ・フィル、日本センチュリーいずみ第35回定期の記録を一気にアップします。

 

 

自宅のオーディオではあまり熱心にピアノを聴くこともないけど、カツァリスのベートーベン交響曲全集だけは例外。ベートーベンの交響曲が聴きたくなったとき、無数にあるオーケストラ演奏CDをさけてなぜかカツァリスのピアノ演奏を選んで聴いている。それほどに私にとっては超メジャーなカツァリスをついに聴くことができた。それで演奏はというと、コンチェルトについては特に記することができない。ラ・ヴァルスしかり、“左手”にしてもこの“両手”にしてもさっぱり面白みを感じないのだから致し方なし。どうもにも作曲家ラベルはいつまで経っても私の感性に合わない。ラ・マルセイエーズから始まり、シェルブールの雨傘やら枯葉といったシャンソンをラプソディー風に惹き連ねていくアンコールの即興?演奏が素敵だった。

 

RVWはもっと定期演奏会で取り上げられるべき作曲家だとおもう。尾高忠明さん、大阪フィルの音楽監督に就任したらエルガーばかりじゃなくRVWのシンフォニー・ツィクルス、やってくんないかなぁ。とくに第6番は、ぜひとも大フィルで聴きたい曲なのだけど。

関西フィル_定期第283回_20170517


2017516日 ザ・シンフォニーホール・ビッグバンド Vol.5

 

大阪ザ・シンフォニーホール

2階FF

 

Music Director 菊池寿人

Special Gust:赤木 りえ カリビアン・

 

プログラム

Almost Lihe Being In Love

Tuxedo Junction

Over the Rainbow

Summertime

La Puerta

Sing Sing Sing

**休憩

Invention No. 4 in D Minor

Sombras Nada Mas

Obsession

Scarborough Fair

Fantasy (宇宙のファンタジー)

Besame mucho

 

――アンコール

  Caribe

Livertang On Fire

 

 

またまた演奏会の記録(ブログ)更新をサボってしまった。5.月に聴いた7つの演奏会(ダニエル・シュー・リサイタル、大阪フィル第508回定期、シンフィニーホール・ビッグバンドVol.5, 関西フィル第283回定期、松江クラシック、タンペレ・フィル、日本センチュリーいずみ第35回定期の記録を一気にアップします。

 

 

あまり歓迎できないゲストを迎えた前回Vol.4とは打って変わって、めっぽう楽しいコンサートが戻ってきた。定番の前半締めくくりの“Sing Sing Sing”、そしてこちらもお約束の“Livertang On Fire”でのコンサートの締めくくり。ちょっと残念なのは、アドリブ・ソロがどんどん減っていること。おそらくVol.1のときが一番アドリブ・ソロの回数が多かったのでは?菊池バンマスのハイノートをがんがん飛ばしていたVol.12あたりがヤンチャで面白かったのだけど、ちょっと大人目な演奏志向に向かっているか。スカボロ・フェアの11拍子(3+3+3+2)などコンテポラリー色を強めたアレンジも大変楽しめた。次回Vol.6も聴きにでかけます。

ザ・シンフォニーホールビックバンド_Vol5_20170516

2017512日 大阪フィルハーモニー第508回定期演奏会 1日目

 

フェスティバルホール

定期会員席

 

ウェーバー: 歌劇『オベロン』序曲

ウェーバー: 交響曲第1番 ハ長調

チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調

 

指揮 :  ウラディーミル・フェドセーエフ

 

 

またまた演奏会の記録(ブログ)更新をサボってしまった。5.月に聴いた7つの演奏会(ダニエル・シュー・リサイタル、大阪フィル第508回定期、シンフィニーホール・ビッグバンドVol.5, 関西フィル第283回定期、松江クラシック、タンペレ・フィル、日本センチュリーいずみ第35回定期の記録を一気にアップします。

 

 

大阪フィルの音の個性を“分厚い低弦に支えられた重厚なサウンド”と表現するとすれば、この日の演奏はまったく異なる、いままでに聴いたことのないような響き。最初のウェーバーの序曲で早くも“いつもと異なる響き”の新鮮さに驚かされたけど、後半のチャイコフスキーはどう言葉にすればいいのだろうか? がなりたてたり、こけおどしたりなど皆無で、品位をまったく失うことの無い演奏は、たとえば“聴くものに狂気を感じさせたい”と言って爆演を志向してみたり、安っぽいロマンティシズムに溺れたりといった陳腐な演奏などとはまったく異なる、美しい均整の取れたギリシャ彫刻を思わせるような音楽。大阪フィルもこんな洗練された音楽が表現できるんだぁ。フェドセーエフ恐るべし。ホルンはアシスタントを加えた5本、トランペットはなんとアシスタントを2本にした4本。ただし、倍管で吹くことは曲を通して一度も無い。第2、第3楽章をアタッカでつないだ一方、終楽章は一呼吸おいてから開始した。

 
大阪フィル_定期演奏会第508回_20170512

201759日 ダニエル・シュー ザ・シンフォニーホール ヤングプレミアムコンサートVo.l. 4

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1B21

 

ピアノ: ダニエル・シュー

 

J.S. バッハ: シャコンヌ ニ短調 BWV1004 ブゾーニ編

シューベルト: 即興曲 D899より 第2曲、第3

リスト: 『ドン・ジョヴァンニ』の回想 S.418

ムソルグスキー; 展覧会の絵

   アンコール  シューマン; トライメライ

 

 

またまた演奏会の記録(ブログ)更新をサボってしまった。5.月に聴いた7つの演奏会(ダニエル・シュー・リサイタル、大阪フィル第508回定期、シンフィニーホール・ビッグバンドVol.5, 関西フィル第283回定期、松江クラシック、タンペレ・フィル、日本センチュリーいずみ第35回定期の記録を一気にアップします。

 

 

一律2,000円の入場料は破格。まして有名曲ばかりを2列目中央のピアノ真下で演奏を聴いたのだから十分満足。コンクールに向けて徹底的に弾き込んだのだろう作品で構成されたプログラムは、勿論とても19歳らしく力感にみちた立派な演奏だし、テクニックもまったく不安が無い。

 

国際著名コンクール優勝といった金看板やビジュアル的な魅力が無いとチケットが売れない現実があるなか、パンフレットに記された“ラン・ランやユジャ・ワンを育てた指導者のもとで8年間学んでいる”、“浜松国際コンクールで第3位”といった言葉が、どれほどピアニストの世界で重みのあることなのか、私にはまったく想像がつかない。私はこの日、果たして将来のビッグネームの演奏を聴いたのだろうか、それとも数多いる若手演奏家の公演をたまたま耳にしたのだろうか?

 
ダニエル_シュー_20170509

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