2017年4月29日 関西フィルハーモニー管弦楽団 第282回定期演奏会
大阪ザ・シンフォニーホール
3階バルコニーLLC6番
ベートーベン: ミサ・ソレムニス ニ長調
指揮 : 飯森 泰次郎
ソプラノ: 澤畑 恵美
メゾ・ソプラノ: 池田 香織
テノール: 畑 義文
バス・バリトン: 片桐 直樹
関西フィルハーモニー合唱団
演奏会日記のアップをかなりサボっていました。4月14日の広響から4月29日の関フィル定期まで、7つの演奏会を一気にアップします。
この曲を最後まで聴きとおしたのは、生まれてこのかたこのコンサートが始めて。ベートーベン晩年の作品を知ることのできた良い機会ではあった。演奏会パンフレットに分かりやすい曲目解説があり、それを膝に置きながら聴いていた。曲に対する一番の感想は“なんだかすっきりとしないエンディングだったなあ”ということ。ウィキペディアには“最後に合唱団が「ドナ」を堂々と歌い、器楽が全曲を力強く結ぶ”とある一方、パンフレットの曲目解説では、“戦乱の喧騒を超えて平和を求める声がソリストたちと合唱の掛け合いで歌われて、全曲は静かに収束する”とある。いったいどっちなんだろう。いずれにせよこの日の演奏は、なんだかどっちらでもなく終わってしまったようで、私だけでなくほぼ満員の聴衆もちょっと戸惑ったような間のあと、拍手を始めたようだった。
ここ最近、京響(一千人の交響曲)、大阪フィル(カルミナ・ブラーナ)、そして関西フィルとのミサ・ソレムニスと、関西のオーケストラ専属のコーラスを聴いたけど、やはり関西フィル合唱団はかなり厳しい。大阪で大阪フィル、関西フィル、さらに日本センチュリーも専属の合唱団を有していては、戦力の分散は否めない。せめてコーラスくらい、まとまっちゃえばいいのに、と思うのだけど。
ところで困った御仁について・・・私の真向かい(3階バルコニーRRA席)で、曲開始から終曲まで(つまり70分ほど、休みなく)両手を胸から上にあげ続け、神父みたいに祈るようなしぐさをしたり、天を仰いでみたり、さらには手のひらをひらひらさせたり(私の席からみると阿波踊りみたい)と、一度も降ろすことなく動かしつづけていた。最も1階フロアに座っていれば視界からかなり離れた高所なので、あまり人様の迷惑にならないにしても、お隣りにお座りの女性の方、きっと鬱陶しくてたまらなかったでしょう。
そしてもうひとりの御仁はまったくの “困ったさん”。所用で開演直前にホールにたどり着きバルコニー席への扉を開けると、私の席に見知らぬ男性がちゃっかり座っている。前後2列からなるシンフォニーホールの3階バルコニーは、前列はホール備え付けの木製椅子でステージの見切りも比較的少ないけど、後列はパイプ席で前列が邪魔してほとんどステージが見えない。関西フィルも含めて良心的な団体は前列と後列で席のランクを分けて販売している。私の姿を察したその御仁、すっと立ち上げって、後列に移っていった。ちなみにその方、終演後の拍手もそこそこに会場を出て行かれた。