2016年11月27日 京都市交響楽団 第607回定期演奏会 第2日目
京都コンサートホール
1階3列目
メシアン: トゥーランガリア交響曲
指揮 :高関 健
ピアノ : 児玉 桃
オンド・マルトノ : 原田 節
この曲は井上道義・大阪フィルの2013年第471回定期(場所はシンフォニーホール、ピアノとオンド・マルトノの奏者は今日と同じ)で聴いて以来2度目となる。つまり関西の主要2オケが定期演目にかけたことで、居を東京にでも移さない限り、私はこの曲の生演奏を聴く機会は恐らくもうないだろう。唯一所有しているケント・ナガノ指揮ベルリン・フィルのCD(TELDEC)は、購入してから10年以上たったいまも、まともに聴き通したこともない。もしかしたら録音もふくめてこれから一度も耳にすることの無い曲なのかもしれない。
オーケストラは18型の弦に指定通りの管、打楽器、鍵盤楽器をずらりとステージに並べた巨大編成。オンド・マルトノを真直に見てみようと3列目の奏者前の席を購入したものの、これが失敗。指揮台の前に置かれたピアノの音が強く耳に入ってきて少々以上に“うるさい”、またピアノの向こうの指揮者もオーケストラもほとんど視界に入らない。ステージ上で鳴っている18型フル編成の音は、頭上を通過するようで、実にバランスが悪い。しかも目の前のピアノが邪魔でステージ全体が見えない。首を斜めに捻りながら左右のステージ横のガラスに映る指揮者とオーケストラをずっと見ていたので、首が痛くなった。児玉桃のドレスと同じ原田節が赤いソックスを履いていた。いずれにせよ、私にはこの曲はもうこれで十分。
ところで、このホールは少し下手(訂正:上手)にオフセットして設置されてた正面のパイプオルガンの上手側(訂正:下手側)に大小二つの箱型のバルコニー舞台のようなところが置かれている。これって、来年3月定期でのマーラー“一千人の交響曲”にドンピシャじゃないですか。パイプオルガンの横にある大きいほうの箱からバンダが吹き鳴らされ、そして小さいほうの箱から栄光の聖母がKomm!と客先に向かって呼びかるのを想像するだけで悶絶しそうになる。3月27日に本社の幹部を招いた大きな会社イベントが東京オフィスであるけど、万難を排してでも聴きのいくぞ。
ーー追記ー
ネットでこのホールを検索していると1995年のこけら落としで、井上道義指揮で一千人の交響曲が演奏されていた。(井上道義ってマーラー振るんだあ。てっきり避けてると思ってた)。その時の演奏のCD化されていて、ジャケット写真(今時ジャケットなんて言わないか)を見ると、なんとパイプオルガン横の箱にバンダが乗っているではないか。もしかしたら、この曲を演奏するために特別に設計されたかな?ますます来年3月が楽しみだ。