2021年1月21日 日本センチュリー交響楽団 第252回定期
大阪ザ・シンフォニーホール
1階定期会員席
指揮 :飯森 範親
ヴァイオリン :イザベル・ファウスト
リゲティ :ルーマニア協奏曲
バルトーク :ヴァイオリン協奏曲第2番
――ソリストアンコール N.マティス:パッサージオ・ロット
J.シュトラウスⅡ :ワルツ・ポルカ集
『ハンガリー万歳』
『観光列車』
『オーストラリアからの挨拶』
『皇帝円舞曲』
『シャンペン・ポルカ』
『狩』
『雷鳴と電光』
『ドナウのほとりから』
『美しく青きドナウ』
〜アンコール
『ラデツキー行進曲』
第一曲、リゲティから完璧に仕上げてきて ‟さすが日本センチュリー”と唸らせる演奏だったけど、なにより白眉はイザベル・ファウストのヴァイオリン。このソリストを聴くのは、2年前のハーディング・パリ管の来日で、ベートーベンのヴァイオリン協奏曲(サントリーホール)とベルクのヴァイオリン・コンチェルト(ザ・シンフォニーホール)以来2年ぶり。
その時のブログを読み返してみると、こんなことを書いている…『イザベル・ファウストの独奏は、どちらかと言うと温かみよりも少々醒めたような音色で、神経質なまでに意識をいきわたらせた終始張り詰めた演奏』…あれ、これベルクじゃなくてベートーベンでの感想なんだけど、今回とだいぶ違うぞ・・・。けっして醒めた音色じゃないし、神経質な音作りなどではまったくない。(記事には書いてないけど)とても線の細い音だったと記憶しているけど、いやいや違うぞ…芯のしっかりした厚みと熱量を感じさせる音だった。う~ん、印象って、まったく変わるもんですね。
それにしても難曲に違いない曲を、まったく‟難曲”に感じさせないテクニックは凄い。第2楽章途中の高低2声の掛け合いの箇所、見事に上声から独立した低声音型が舞台後方のオルガン席下の壁に反射しホール空間を伝わって聞こえてくる。2声が完全に独立して耳の届くものだから、てっきりだれかオケのVn奏者が低声部を弾いてるもんだと、ステージの奏者探しをしてしまった(それだけホール音響が優れているということでもある)。
2年前の来日と同じ、ちょっと個性的なドレス(?)でステージに登場した時から、もうオーラが出まくり。(たまたま今、手に取っているレコ芸2019年5月号巻頭に掲載されている当時の来日公演の写真も同じドレスを着ているので間違いなさそう)。イザベラ・ファウストと言えば、このドレス姿といったすり込みができちゃった。
ところで後半は・・・・定期ですよ、どうしたいの…って言いたい。なんでワルツやポルカを…とまでは言わないけど、指揮者が衣装着替えたり、小道具持ったり、本場のニューイヤーコンサートをまねしてアンコールで客に手拍子を求めたり…って ≪以下。無言≫
コメント