2020年2月4日 読売日本交響楽団 第25回大阪定期演奏会
フェスティバルホール
2階 定期会員席
マーラー :花の章
ハチャトゥリアン :ヴァイオリン協奏曲
―― アンコール J.S. バッハ:パルティータ第2番 サラバンド
マーラー :交響曲第1番 『巨人』
―- アンコール J.S.バッハ:アリア (マーラー編)
指揮 :山田和樹
ピアノ : ネマニャ・ラドゥロヴィチ
日本人若手指揮者のなかでもFAST TRACKを突き進むかのように着実に実績を積み上げている山田和樹。指揮台での身のこなしは、もうすでに貫禄十分で、ハチャトゥリアン独特のリズム変化に満ちたコンチェルトでの一心不乱に弾きとおすラドゥロヴィチにオーケストラをぴたりと添わせるバトンテクニック、そしてマーラー『巨人』での、颯爽と進めていく全体の構成力とオーケストラの統率力はさすが。
“花の章”でのホルン4本に対し、“巨人”交響曲では楽譜指定通りの4菅編成でホルン7本(さらに終楽章コーダー時のTrとTb各1本)。1楽章、2楽章での反復は無し。“あれっ、こんなんだっけかぁ?”といった耳慣れない(聴きなじみのない)響きのする箇所が幾つもあったのだけど、私の気のせい?それとも指揮者による指示? マーレリアンの友人がお聴きであれば、是非尋ねたいところ。
中学生1年にお年玉で最初に買ったクラシック音楽のLPがオーマンディ・フィラデルフィア管のマーラー“巨人”花の章付き(CBSソニー盤)。還暦の誕生日をあと数日で迎えようとしているこのタイミングで、おそらく数十年ぶりに“花の章”を聴くとは、中学生時代がフラッシュバックして、なんとも感慨深い。
コメント
コメント一覧 (4)
1楽章、展開部のチュロのグリッサンドを強調させていたこと。嫌らしくなる一歩手前で、上岡敏之が新日本フィルを振った時のような面妖さまではない。その後のテンポアップしての一気呵成な展開で押し切ってしまった感じ。
2楽章、ホルンのベルアップしてのゲシュトップは、もっと金属的な響きが欲しかったな。実演での1番の聴きどころなんだけど。あと、本文にも書いたけど、2楽章のリピートして欲しかった。
3楽章はとても楽しめた。ちょっと変わった響きがした(と感じた)のが、確かこの楽章。大阪にはスコアを置いていないので、確認できないまま、記憶が薄れていく。
週楽章は、2度現れる弦のカンタービレが、あっさりすぎて薄味。ホルン7本とTp. Tbは、最後のところで着席。
巨人は国際マーラー 協会の新全集版が出て、ハンブルク稿(来期の飯森センチュリーのやつですね)と従来現行版との中間的なものになってるそうです(詳細は未確認)。それを演奏されたのかもしれません。
新全集版は、7番が高関さんが深く関わってつい数年前にオープンになった、というのを京響の定期で聞きましたから、おいおい全ての交響曲で新全集版がコンサートでかかるようになるかもですね。
新全集版での一番の違いが、3楽章コントラバスがトップのソロではなく、パートソロになってるそうなのですが、いかがでしたか?
コメントへの返事が遅くなり、大変失礼いたしました。昨日、長崎、熊本、鹿児島への3泊の旅から帰ってきました。
3楽章のコントラバスは、トップ奏者によるソロでしたよ。流石に薄れゆく記憶の中でもこれは間違いないです(笑)。
アレっと思ったいくつかの箇所の中でもヴィジュアルに明らかだったのは、Tpのトップ奏者とTbのトップ奏者の二人でメロディを吹いたところ。一週間以上経過して、自宅に戻って楽譜(45年も前に買った全音のポケットスコア) を眺めても思い出せません。多分、3楽章後半、カロ風の葬送行進曲が戻ってワンフレーズ後、クラ、オーボエ、フルートと続くパッセージに重なるようにTp2本が奏でる8小節のフレーズだったような、ではないようなーーーう〜ん、記憶が〜〜です。