2019年3月1日 いずみシンフォニエッタ大阪 第41回定期演奏会
いずみホール
1階E列4番
指揮 :飯森 範親
ヴァイオリン :神尾 真由子
いずみシンフォニエッタ大阪
アラン・ゴーサン :エクリプス(1979年作曲 / 日本初演)
ジェルジ・リゲティ :ヴァイオリン協奏曲
アルチュール・オネゲル :交響曲第4番《バーゼルの喜び》
いずみホールのレジデント・オーケストラで、近現代音楽をメインに据えた1管編成の室内オーケストラ “いずみシンフォニエッタ大阪” は、常々定期を聴いてみたいと思っていたのだけど、いつも週末の土日公演で今まで機会叶わずだった。特に前回定期のカーゲルの“フィナーレ”の再演を聴き逃した(見逃した)のは誠に残念でしょうがない。
この日のコンサートの副題は「妙技爛漫~バーゼルの喜び!~」。“爛漫” と言うと、花が咲き乱れるような華やかな語感を抱くけど、このイメージ通りかどうかは横に置いても、めっぽう聴きごたえのある演奏会だった。しかもホールはほぼ満席。“おおっ、大阪の文化成熟度もかなりのものだぁ” と唸ってしまう。
この団体、初めて聴いたけど、むちゃくちゃ上手いわ!パンフレットに掲載されたメンバープロファイルにもホルンの木川博史や、トランペットの菊本和昭の他にも知った名前が多数。ホールのスケジュール表をみると今週火・水・木と3日間がリハーサル日となっていた。そうよねえ、こんな超超超難曲をばかりを並べたプログラム。1菅編成だから、一人でも欠けたら定期演奏会が成り立たない。
大体において旋律を放棄したかのような現代音楽はとにかく苦手の一言だけど、アラン・ゴーサンの日本初演作品も、存在を知るのみだったリゲティのヴァイオリン協奏曲も、こうした達者な演奏を聴くとなかなかに楽しめる。加えて、いつもはプレトーク大反対の私も、今回ばかりは曲ごとの西村朗氏(このオーケストラの音楽監督)による適切な解説は作品の理解に大いに役立ってありがたかった。
どうも最近、あまり演奏に納得のいかななった神尾真由子も、リゲティの壮絶なまでの技巧を目の当たりにして、改めてこのヴァイオリニストの凄さを思い知らされた。
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