201875日 日本センチュリー交響楽団 第227定期

 

大阪ザ・シンフォニーホール

1階定期会員席

 

指揮          クリストフ・ケーニッヒ

チェロ          ジャン・ワン

 

チャイコフスキー        ;幻想的序曲『ロメオとジュリエット』

ショスタコーヴィチ      :チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 作品107

      ――アンコール  中国古謡 二泉映月 

シューマン              :交響曲第3番 変ホ長調 作品97“ライン”

 

終演後の拍手に応えて指揮者クリストフ・ケーニッヒのスピーチあり。拍手を手で制したので“おっアンコール?”と少々卑しくも思ってしまった《笑》。“こうしてオーケストラを指揮するのは初めてですが、実はかつてボーイソプラノとして東京、大阪を幾度も訪れたことがあります。そのときに日本語の歌を歌ったのを覚えています。”といって、ワンフレーズ歌った。聞き取れなかったけど、なんの歌だったのだろう?

 
日本センチュリ_第227回定期_20180705


オーケストラはいつもどおり上手い。全体のサウンドはこのオーケストラの特長である重心がやや高めの音色ながら、特に後半曲“ライン”での深みを帯びた響きのホルン(前半のコンチェルトのソロもまた見事)やトロンボーンが盤石で、聴いていて安定感がある。その“ライン”は、全体の印象として、とにかくリズムの強調よりも流れを意識した、例えて言うとロードバイク用のヘルメットのような形状をイメージさせる流線型の音楽。実際、頭の中で演奏を聴きながらこんな形状をした立体CAD画像がいろいろと色を変化させながら3軸で回転していた。(我ながら、演奏を聴きながらある立体形状をイメージするなんて面白いなぁ)。
ライン3_20180707

シューマンは作曲の際、ドイツを流れるライン川のどのあたりをイメージしたのだろうか。この日の演奏の演奏は、中流のローレライでもケルン大聖堂横を流れる滔々たる大河でもなく、川幅狭く透明度の高い水が静かに流れるスイスとの国境沿いの流れをイメージさせた。

 

ライン川_20170707

ライン川唯一の滝であるSchaffhausen 近郊のライン滝 今年4月に撮影
ライン側2_20180707



いままで幾度か実演を聴いたことのあるジャン・ワンは、決して奥深すぎず、深刻すぎない音色と表現をするソリストだったと、なんとなくだけど記憶している。・・・当時から、こうしてブログに演奏記録を書き留めておけば、そのときの印象をもっと鮮明に振り返ることができたかも…。この日の演奏も、そんな獏とした奏者に対して抱いていたイメージ通りのもの、そしてそれはこのチェロ協奏曲にみごとに符合していたのではないだろうか。特に第3楽章後半の長いカデンツァから終楽章にかけての、いろんな感情が複雑に絡みあったような、そしてそれを少し醒めた目で俯瞰しているような冷酷さすら感じさせるソロ演奏だったと思う。ジャン・ワンはどんなバッハを弾くのだろうか?

 

なおチャイコフスキーは、オーケストラ・ピースに限ると個人的な好きと嫌いがはっきりしていて、『ロメオとジュリエット』は“胡散臭さ”プンプンで特に苦手な作品の一つ。とにかく聴いていて疲れる。

 

連日の豪雨のために高速山陽道も山陽新幹線もストップしてしまい、この週末は大阪市内に軟禁状態。8日日曜日の福山シンフォニーオーケストラの定期演奏会を福山リーデンローズに聴きに出かけるつもりだったけど、断念。ラフマニノフの交響曲第2番がメインなので、楽しみにしていたのに…。