2018615日 大阪フィルハーモニー第519回定期演奏会 1日目

 

フェスティバルホール

1階定期会員席

 

指揮            : ヤデル・ビニャミーニ

ピアノ          : アンヌ・ケフェレック

 

ベルト                  : フェスティナ・レンテ

モーツァルト            : ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K482

      ――アンコール  ヘンデル:メヌエットト短調 HMV.434 (ケンプ編)

リムスキー=コルサコフ  :交響組曲『シェエラザード』

 

ここ最近、イタリアの気鋭指揮者を立て続けに聴いている。529日と30日にルスティオーニ(1983年生まれ)を大阪フィルの前回定期で、61日にバッティストーニ(1987年生まれ)を東フィル定期で、そして今回が1976年生まれのビニャミーニ。若手が早くから才能を開花できるのはオペラを指揮することが当然のイタリアゆえの環境があるにせよ、こんなに続くのはきっと招聘元のマーケティングが反映しているに違いない。“指揮者の聞き比べ”などといった大それた意識など全く無いにしても、こうして3名の名前を一度に意識してしまうと、将来彼らがどのようなキャリアを積んでいくのか、一クラシック愛好家として大変興味深い。

 

さて演奏についての感想。モーツァルトのコンチェルトはピアニストが志向する音楽性といつもの鈍重なオーケストラとのミスマッチが感じられた。ケフェレックのピアノは、とにかく柔らかく、音の粒を際立たせるのではなく全体に円やかでやさしい。それに対してなんとも大阪フィルの重たいこと。相変わらずのヘタレ気味のホルンと円やかさに欠ける弦のアンサンブルは、モーツァルトの演奏ではいつものこと。たしかに大阪フィルの演奏でモーツァルトを楽しんだこと、一度もないなぁ。

 

シェエラザードは解釈がどうのこうのといった御託は抜きにして、とにかく楽しんで聴きたい曲の筆頭。管の各ソロにもうワンランク上を求めたくもなるが、そこはすべて横に押しやって、大フィルサウンドを堪能いたしました。

 
大阪フィル_519回定期