20185月1日  ウィーン国立歌劇場 アイーダ

 

ウィーン国立歌劇場

平土間右2列目3

RPARKETT RECHTS REIHI2、 PLATZ 3

 

ヴェルディ : 歌劇『アイーダ』

 

 

指揮          :エヴェリーノ・ピッドー

演出          : ニコラ・ジョエル

オーケストラ  :ウィーン国立歌劇場オーケストラ

合唱          :ウィーン国立歌劇場合唱団

 

エジプト王    : アイリーン・ファスト・グリーン

アムネリス    : アニタ・ラチヴェリシュヴィリ

アイーダ      : クリスティン・ルイス

ラダメス      : ホルヘ・デ・レオン

ラムフィス    : ソリン・コリバン

アモナスロ    : パオロ・ルメッツ

 

席は平土間ピットから2列目、上手端から3番目。一昨日、昨日と大きく異なり日本人旅行客が驚くほど多い。この旅で知り合いとなったN氏(後述)をお待ちして劇場入り口に立っていると、日本人の旅行客がやたらと目に付く。新婚旅行然とした若いカップルから、数名の女性グループ、そしてもちろん壮齢のご夫婦まで。私の席の周りだけでもざっと10人は日本人だったから劇場全体で150人、もしかすると200人近くが日本人だったとしても、決しておかしくは無い。

 

3列目のほぼセンターで聴いたとき(一昨日のアンドレア・シェニエ)の身震いするほどの感興に一切ひたれなかったのは、明らかに席位置の違いだろう。目の前はヴィオラの最後尾でその奥にトランペットとトロンボーン。その直ぐ右横(上手)にはティンパニが置かれ、とにかくバランスが悪い。ただし、舞台から2列目は、特に上手よりで歌ったときの襞のような細部までとても良くわかる。全体的には歌唱パフォーマンスにバラつきがあったようで、アムネリス役のドラマチック・ソプラノ アニタ・ラチヴェリシュヴィリが一番の出来だったのに対して、アイーダ役のクリスティン・ルイスの、低域での声の弱さゆえの表現の単調さと中・高域にかけてのつながりの悪さがどうにも聞こえ悪く、実際、終演後のカーテン・コールでかなりのブーイングが浴びせられていた。そのカーテン・コールはわずか1回だけ。昨日のセヴィリアの理髪師2回、一昨日のアンドレア・シェニエがヨナス・カウフマン主演もあり平土間総立ちのスタンディング・オベーションとともに長時間続いたことを思うと、私の今回のオペラ3作品の満足度とみごとに相関する。

 

それにしてもやはり、ヴェルディは苦手だ。これまでも、お金を払ってまで聴きたいとは思わない“食わず嫌い”の作曲家。今回、初めて実演を聴いてハッキリ認識した。誰になんと言われようと、ヴェルディは私の趣向に合わない。日頃ワグネリアンを自認していてもイタリア・オペラは嫌いではないし、実際プッチーニは初期作品から晩年トゥーランドットまで、どれも楽しんできた。でも、ヴェルディはやはり、だめだ。

 

ウィーンの3日間の滞在では、素敵な出会いもあった。滞在初日のアンドレア・シェニエで偶然、隣に座られたご年配の紳士N氏とはその後のセヴィリアの理髪師、アイーダ、そしてこの日の午前11時からの楽友協会大ホールでのウィーン・ヨハン・シュトラウス・オーケストラのスプリング・コンサートともすべてご一緒で、毎回開演30分前に会場入口でお会いしてお話をさせていただいた。楽友協会を出た後、ご宿泊先であるインペリアル・ホテルで昼食までご一緒させていただき、いろいろと楽しいお話をさせていただいた。35年ほど前、ウィーン国立歌劇場でグルベローヴァのアデーレを聴いて以来のオペラファンであること、毎年、大晦日の『こうもり』とニュー・イヤー・コンサートを聴きにウィーンにいらっしゃること、そして今回はもう数日滞在しハーディング・ウィーンフィルのマーラー5番を聴いてから帰国なされること、などなど。3日間を通じ、ご人徳あふれる語り口とお人柄あふれた笑顔のN氏と演奏会の前後に会話を交わすことで、私の一人旅をさらに心豊かなものにすることができました。ありがとうございました。

 ウィーン国立歌劇場_アイーダ_20180501



ウィーン国立歌劇場_アイーダ_1_20180501