2018121日 新国立劇場 J・シュトラウス『こうもり』 121日公演

 

新国立劇場

1321

 

指揮:              アルフレート・エシュヴェ

演出:              ハインツ・テェドニク

オーケストラ:      東京交響楽団

 

アイゼンシュタイン   :アドリアン・エレート

ロザリンデ           :エリーザベト・フレヒル

フランク             :ハンス・ペーター・カンマーラー

オルオフスキー公爵   :ステファニー・アタナソフ

アルフレード         :村上 公太

ファルケ博士       :クレメンス・ザンダー

アデーレ             :ジェニファー・オローリン

プリント博士         :大久保 光哉

フロッシュ           :フランツ・スラーダ

イーダ               :鵜木 絵里

 

『こうもり』は、とにかく思い入れがある。20年ほど前に東京から地方都市に転勤移動の際に所有LPをディスクユニオンにまとめて叩き売った際にも、お年玉で買ったクライバー・バイエルン国立歌劇場の2枚組LPボックスだけは手放さず、今もキャビネットの中に大事にしまって残している。(売り払った中には朝比奈隆の聖マリア大聖堂ブルッナー選集ボックスセット--- 愛蔵家番号入りなど、今思えばかなりのお宝があった)それ以来、このLP盤、そしてオットー・シェンクの名演出舞台のVHSビデオ 、そしてDVDと、いったいこれまでに何回、クライバーの演奏を鑑賞してきたことだろう。ヘルマン・プライがアイゼンシュタインを歌ったコヴェント・ガーデン王立歌劇場の上演動画も素敵だけど、やはりクライバー・バイエルン国立の上演動画は何時観ても飽きない。

 

新国で数年おきに再演されている『こうもり』も、いつか機会があれば観たいと思っていた。幸いにも週明け月曜日から東京オフィスで会議が決まったこともあり、急遽新国立劇場チケットサイトを検索したら、中央ブロックど真ん中、指揮者の真後ろ3列目という思いもかけない最良席を押さえることができた。昨年の“神々の黄昏”のときもそうだったように、公演数週間前でも運さえよければ良席チケットが手に入るなんて、新国立劇場のチケット販売システムは実にフェアで有難い。

 

ただし、本来ならオペラ特等席であるはずの自席も、残念ながらこの演出には最適ではなかったようだ。左右の字幕スーパーに目をやるのが大変で、フロッシュの台詞が見づらいのは致し方ないにして、なにより安っぽい舞台装置と少々賞味期限を越えたような演出が気になってしまう。第2幕後半の舞踏会、舞台前面の役どころの一団から離れた奥のようで“雷鳴と電光”の演奏とともに合唱団がサークルを成して踊っているところなど、どうにも間の抜けた演出に感じられてしまう。中間から後方にかけての舞台を俯瞰できる場所からの鑑賞であれば、もっと違った印象を受けたのだろうか。

 

おっと、なんだが酷評しているようだけど、この最高にハッピーなオペレッタの最高傑作、たっぷりと楽しみましたよ。ロザリンデもアデーレも上手かったし、アイゼンシュタインもフランクも演技がこなれていて、長身で舞台栄えがする。少々色あせ気味の演出と舞台装置に目をつぶれば、とっても楽しい3時間だったのは間違いない。

 
新国立_こうもり_20180121


こうもり_クライバーLP