2017113日 ロシア国立交響楽団 ザ・シンフォニーホール公演

 

ザ・シンフォニーホール

1L8

 

ボロディン: 歌劇『イーゴリ公』より“韃靼人の踊り”

チャイコフスキー: 交響曲第4番 ヘ短調

チャイコフスキー: 大序曲『1812年』

チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調

  ――アンコール  ショスタコーヴィチ: バレエ音楽『ボルト』より“荷馬車引きの踊り”

 

指揮               ヴァレリー・ポリャンスキー

 

妻を大阪に呼んでのコンサート。休憩を挟んで、正味2時間ほど、続けざまに爆音系はキツイ。この長丁場ではアゴーギク満載のコッテリ演奏でなかったことがある意味で幸いだったかも。ただ、曲ごとの演奏の出来や、感想はというと、わざわざ一流半のオケ演奏をじっと座って聴かなくても、と思わないでもない。

 

プログラムの異様さは途中休憩20分後の後半プログラムで5番シンフォニーの前に『1812年』を演奏すること。最も、それに惹かれて他の多くの人と同じようにチケットを買った訳だけど(しかも妻まで誘ってしまい、後で“何が楽しいのかさっぱりワカランと言われてしまった)、バンダ役でステージにのった2本のTp.がロシア・オケの昔ながらのペラペラなラッパの音を聞かせてたくらいで、演奏自体はちょっと以上に淡白。大植英次が指揮する大阪フィルのほうが、ずっと面白い。そのあとの5番シンフォニーに備えて、あえて拍手を抑制させるかのように、エンディングで鐘を打ち鳴らしながらディミヌエンドさせた。

 

閑話休題

終演後のホールを出て街路樹の下を歩いていると、いつもの学生オーケストラの演奏会ビラ配りに混じって、男性が『新今宮でクラシック音楽・バーやってます』と声をかけながら小さなビラを配ってた。普段はビラを受け取ることなどまずない(福島の駅ホームのゴミ箱に入れてしまう)のだけど、このときは“クラシック・バー”の言葉に引っかかり、ビラを受け取った。

 

これぞ一期一会ですね。素敵な場所を見つけました。“クラシック音楽”にイメージされるスノッブさなど皆無。クラオタ度合いでは私など足元にも及ばない酒飲みの愛すべき店長(マスター)が、ひたすらクラシック音楽をかなりの音量でかけている。ちなみに、店長もロシア国立交響楽団の演奏会を聴きに来ていて、途中休憩でワインを飲んだ勢いで、手元に持っていた店のビラ(写真)を配ったらしい。

 

木曜日から日曜日の夕方から夜11時まで。つまみは柿ピーくらいだけど、お酒は店長の趣味で大変豊富。なによりクラシックCD3,000枚が透明ケースの衣装箱に入れられて山積み -ここから、私の様なクラオタ客のリクエストに応じて店長が記憶を頼りにほじくり出す(笑)。そして、呆れるくらいのクラシック音楽関係の本の山。ちなみに自宅に、まだ別にCDを3,000枚ほどお持ちだそう。

とにかく聴かせてくれるCDが面白い。カツァリスのグリーグPコン、ムラビンスキーのブラームスなどなど。愛すべきクラオタ店長に会いに、ほぼ毎週木曜日の夜、11時の閉店間際に顔を出しています。ちなみに、静かにお酒を飲みながらクラシック音楽を…という訳には大概の場合行かない(勿論、客がたまたま自分ひとりの場合など、そんな時もある)ので、もし訪ねてみられる方は十分にご承知おきを。ちなみに、昨夜は閉店前の店長と二人だけの音楽鑑賞会状態でショスタコーヴィッチの12番だった。

 

 
ココルーム


ココルーム2


ロシア国立_20171103