ブログ三年目を迎えて
どうにも年を追うごとに物覚えが悪くなる一方。週末にMHKドラマ“ひよっこ”を一週間分イッキ観しながら『あの女優さん、誰だっけ。え~っと、ほらリーガル・ハイの弁護士(堺正人の名前が出てこない)と結婚した・・・』てな会話が日常茶飯。先日も、とある人生の師と再会した折にメット・ライブビューイングの話題になり、今シーズンは何作品を観たかを話し始めたのはいいけれど、グノーのオペラ“ロメオとジュリエット”のタイトル名が出てこない。“えーっと、フレンチオペラで……そう、グノーの……” と言ったところでフリーズしてしまった。同名異曲がポピュラーだったことを足がかりにあれやこれや思案したあげく、グノーの "ドン・ファン" と頓珍漢なことを言ってしまう始末。
ところが、自らの備忘録として始めたこのブログのおかげで、2年ほど経過した今でも不思議なほどにそのときの演奏を記憶している。勿論、観賞日誌としては薄っぺらい内容で恥じ入る限りだけど、それはそれとして割り切ってしまえば、自身の音楽体験を記録に残すことはなかなかに楽しいことではあるし、また拙文・駄文にも関わらず少なからずの方々がブログを訪れてくださっていることは大変に励みにもなっています。
ということで、ありがたくもご訪問くださった方々へ、このブログに関して私なりの決め事をお伝えしておきます。
実演に接した演奏会は、プロ・アマ、ジャンルを問わず、ブログ対象とすること。
実際に接した演奏会の記録に限定して、たとえばCD、DVD・Blu-ray等メディアの感想や、音楽に関係した諸事・意見は極力記さない。勿論、大阪のプロ・オーケストラ事情について多々思うところもあるけど、そうしたことは触れないことにしています。
演奏者ならびに曲目の紹介・説明は記さない。
このIT社会、どんなに珍しい作品であってもその気になれば電網を通じて誰でもかなりの情報を入手できる。わざわざ無理にかき集めてブログに書いてもしょうがない。
ホールのどのあたりで聴いたか、席位置についても可能な範囲で記録する。
一昨日(9月10日)の日経新聞日曜版 Nikkei The Styleでの永田音響設計、豊田泰久氏の特集記事で “クラシックコンサートとは『ホールが鳴らす音』を聴くものである” との1文がある。また、氏の『(ホールに)ベストの席はありません、すばらしい席はあります。どんなレパートリーが、誰によって演奏されるか。さらには耳を傾ける人の好みが反映されて、その時々に最上の席が生まれる。』との言葉が紹介されている。まったくの同感です。故に、わたしにとってどの席でその演奏を聴いたのかを記録しておくことは、大変意味のあることなのです。
閑話休題:そのNikkei The Styleの記事で、ある年の元旦にゲルギエフがヤンソンスと食事中に、ミューズ川崎と札幌キタラのどちらの音がいいか議論になって、豊田泰久氏にサンクトペテルブルグからわざわざ国際電話をかけてきたエピソードが紹介されていたけど、数年前の朝日新聞 Be on Saturday で永田音響設計と豊田泰久氏が特集され、件のエピソードも紹介されていた。さすがの日経新聞も文化面では朝日新聞の後追いかな。
ということで、当ブログにお立ち寄りいただきました皆様、今後とも、あーと屋の“ほぼ大阪クラシック演奏会気まま日誌”をよろしくお願い申し上げます。
あーと屋
コメント
コメント一覧 (2)
後追い読みでここまでたどり着きました。備忘録の1回1回の積み重ねが
何とも厚みのあるブログ🌟
ここを訪れて、あーとさんが過ごされたクラシックのあふれる生活のほんの少しお裾分けしてもらえて幸せです🍀
ほんと、ありがとうございます。こうして、最初の記事から全部読み上げていただけるなんて。まさに、望外の喜びです。
ほんと、これまで欠かさず書き続けてきて良かったあ。
でも、どうか無理なされずに…