20161123日 マリス・ヤンソンス指揮 バイエルン放送交響楽団 兵庫芸術文化センターKOBELCOホール

 

兵庫芸術文化センター KOBELCOホール

1RB列 

 

マーラー: 交響曲第9

 

指揮:マリス・ヤンソンス

 

梅田で時間を取りすぎてしまい阪急快速が西宮北口に到着したのが、なんと開演予定時刻を2分過ぎた202分!。まさに“一縷の望み”を託して猛ダッシュしたら、奇跡的にチューニングを終えて指揮者の登場を待つところでギリギリ着席できた。いやぁ、よくぞ間に合ったものだ。阪急西宮北口のホームから改札を駆け上がり、長い連絡通路を抜けKOBELCOホールまでなんて、かなり距離ありますよ。あと10秒駆け込むのが遅かったら、きっと入場できなかったかも。日頃の早朝ジョギングがこんな時に役立つとは、と思いつつもさすがに息を落ち着かせるのにしばらくかかった。

 

よりによって直前に予定外の短距走をしたこともあって、第1楽章は心を浸して音楽に聞き入ることができなかったけど、本日の演奏の白眉は間違いなく終楽章。再現部から終結にかけての張りつめた緊張を保ちながら、最後の沈黙に向かってひたすら音楽が浄化させていく音楽のみごとなこと。たしかマーラーは楽譜に“死に絶えるように”と記していたはずだけど、今日の演奏は“死”に向かうのではなく、透明なものに向かってゆっくりと世界がホワイト・アウトしていくような体験だった。ちなみに、いつも思うけどヤンソンスは欧州本社のボスに顔がそっくりだ。

ヤンソンス_バイエルン_20161112