2015年9月25日 日本センチュリー交響楽団 第28回いずみ定期
いずみホール
1階 後方席
ハイドン: 交響曲第77番 変ロ長調
ハイドン: トランペット協奏曲 変ホ長調
ハイドン: 交響曲第14番 イ長調
ハイドン: 交響曲第101番 ニ長調「時計」
指 揮 : 飯森規親
トランペット : 小曲俊之
ハイドン、好きです。休憩を挟んで2時間のハイドン尽くしの演奏会を “いったい自分は何処ハイドンが好きなんだろう” と思いながら聴いていました。文字にすると「俗っぽくない、また優雅過ぎない洒脱さ」といったところでしょうか。不意にメロディーの強拍が小節2拍目、3拍目にズレて置かれてみたり、意外な響きがひょっこりと現れたりと、聞き手が予感する予定調和から絶妙な度合いで外される意外性がそう感じさせるのでしょう。
第77番、第14番はどちらも、とても素敵な演奏でした。特にひたすら苦行僧のごとくの役回りをほぼ完ぺきに果たしたホルンが見事。トランペット協奏曲は更に素晴らしい演奏で、ソリストの小曲俊之さんの演奏力の高さに改めて驚きました。特別に輝かしいほどの音色でも、妙にメローな音色でもなく、オーケストラのトップ奏者としてとても安定した響きでホールを満たしていました。
ところで最終曲の第101番は、正直 “微妙” の一言。ホール音響にカモフラージュされていたけど、どうも1st Vnが強奏や早いパッセージになると荒くなるよう。 “あれれっ” と思いつつホール後ろ側の自席からVnの特定プルトばかりを凝視してしまい、どうも音楽が楽しめなかった。
日本センチュリーは今年を飯森新世紀2年目 “挑戦” と称しながら、少なくともシンフォニー定期は名曲コンサートのような演目ばかりで在阪4オケの中で最も保守的にしか思えないけれど、今夜のようにハイドンに徹したいずみ定期はまさにチャレンジングな取り組みだと思う。6月の第27回は1階の左右ブロックに空席が目立ったのにくらべ、今夜は1階席がほぼ満席であったのはハイドン好きとしてもなぜかうれしさを感じた。
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